今、「新型うつ」という新しいタイプのうつ病が急増しているそうです。
普通のうつ病は、自責感や罪悪感、気力がなくなるなどの抑うつ症状が特徴で、40代以降の中高年が多いといいます。
しかし、今増えているのは、20~30歳の若い世代のうつ。でも、従来のうつとはちょっと様子が違うようです。
うつの症状があるのですが、自責感はあまりなく、仕事を休んで趣味に没頭したり、海外旅行にでかけるという
行動的な一面をもつなどの特徴があります。
それを「新型うつ」と読んでいるそうです。うつの症状はありながら、楽しいことがあると急に元気になるため、単なる「怠けもの」と間違われてしまうこともあるとか・・。
確かに、うつの判断は一般的な私たちには難しいですよね。
新型うつを普通のうつ病と間違って、治療してしまうと症状を悪化させてしまうことがあるようです。
そこで、東京女子医科大学 坂元薫先生がうつ病を予防できる、毎朝の3つの習慣を教えてくれます。
うつ病は、血圧が高いとか血糖値が高いなどの数値で現れません。
うつ病の場合は、例えば、2週間以上ほとんど毎日、憂鬱で仕方がない、好きだったことも全くやる気がしない、
そんな日が、ず~と続く。そんな診断基準があります。
しかし、うつ病の患者さんは、全部言えないことが多く、うつ病の診断は、とても難しいと先生は言います。
うつ病の新常識
●うつ病になりやすいのは女性
女性は、男性のおよそ1.6倍うつ病になりやすいそうです。女性特有のうつ病があるからです。
それは、産後うつ病(出産の疲れ・育児の不安など)や更年期うつ病(老後の不安・不眠・イライラなど)です。大きく女性ホルモンが崩れる時期にかかわっています。
●従来のうつ病とは異なる非定型うつ病
従来のうつ病:
・食欲がなくなり、体重が減少する
・不眠が主な症状として現れる場合が多い
・好きなことでもやる気が出ない
非定型うつ病:
・食欲がまし、過食の傾向がある(食べることで不安を抑える)
・寝ても寝ても眠いと言った症状が現れる
・楽しいことがあると元気になれる
(日常生活に戻ると再びうつ状態に戻る)
非定型うつ病は新型うつ病ともいわれ、怠けていたり、わがままだと言われがちですが、とても苦しんでいる人が
多いと言います。
うつ病の方に言ってはいけないのは、
・「怠けている」
・「何やっているんだ」
・「サボっているんだろう」と言う言葉だそうです。
●うつ病の予防には・・
①朝日を浴びて
②散歩をして
③魚を食べる こと。
朝日を浴びると、心身を安定させる物質「セロトニン」を増やす効果があります。朝の光には、生活のリズムを整える働きもあります。
また、ウォーキングやジョギングなどの有酸素運動をすることでセロトニンの分泌を活発にするとも言われています。
サバ、いわしなどの青魚の成分である、不飽和脂肪酸(EPA、DHA)にもセロトニンを活性化する作用があるのでは、と言われています。