ひざ痛の最大の原因は、加齢からくるものだと考えられてきました。ところが最近、新しい原因が分かり、この新原因が、多くの人のひざ痛に関係していることが判明したそうです。
ひざ痛の新原因、その正体は、ひざの「コリ」でした。みんなの家庭の医学では、ひざのコリのために急速に変形性膝関節症が進行してしまった女性の例を紹介していました。
番組で紹介された女性は、長い時間ひざの痛みが続いていました。整形外科でレントゲンを撮ったところ、ひざの関節には問題がありませんでした。軟骨もすり減っていないので、それほどの痛みは感じないはずと言われました。
ひざのコリが原因で変形性膝関節症に
その後も、階段の昇り降りでひざに激痛が走り、ひざの痛みがひどくならないようなるべく動かない生活を続けていました。そのうち、動かなくてもひざが痛むようになり、ある日、歩けなくなるほどの激痛に襲われました。
2回めの診断では、軟骨がすり減る変形性膝関節症。なんと数年のうちに、膝関節は急激に悪化していました。そのひざ軟骨を急激にすり減らした犯人は、ひざの筋肉や腱のコリでした。
人のひざは、大腿四頭筋とハムストリングと言う筋肉と腱に囲まれています。ひざを曲げると、大腿四頭筋が伸び、ハムストリングが縮まります。
膝を伸ばすと、大腿四頭筋が縮みハムストリングが伸びる仕組みになっています。
ところが、体重の増加や慣れない力仕事などで、大腿四頭筋やハムストリングや腱に炎症が起こると、ひざの回りのコリが大きくなり、筋肉が固くなると、ひざが曲がったままになってしまいます。
すると、曲がったままの関節の部分の軟骨が当たった状態になり、急速に軟骨の破壊につながります。
この筋肉や腱のコリは、ほとんどの変形性膝関節症の患者さんで確認されています。ひざ痛の患者さんは、ひざの回り(シールが貼ってあるところ)に痛みを感じると言います。
健康の人のひざ関節の中と、変形性膝関節症の人のひざの中の画像を見ると、太ももの骨とすねの骨が当たり、ボロボロになっているのが分かります。
では、急速に軟骨がすり減る変形性膝関節症を予防するには、どうしたらよいでしょうか。それには、ひざのお皿回りをマッサージすることでコリを解消し、予防することができると言います。
自分でできるひざのコリ1分マッサージ
コリが発生するのは、お皿の周りの筋肉や腱です。そこのコリをほぐすには、マッサージが効果的です。
ひざのお皿チェック
①床に足を伸ばして座り、太ももの力を抜きます。
②ひざのお皿が動くが確認します。
健康な場合、ひざのお皿は自由に動きます。
では、マッサージ方法です。
①両手の親指をお皿のふちにかけます
②足の爪先に向かって5秒ほど押します
③左上から斜めに押します
このようにして、8方向から押して痛む場所を探します。
痛いところが凝っているところです。痛む場所が分かったら、そこを重点的に押して、マッサージをします。このマッサージにより、普段感じていない痛い部分が分かるそうです。
国民の4人に1人はひざ痛に苦しんでいます。今からしっかり予防しましょう。