現在、日本には、働くがん患者が32万人もいるそうです。ご存知のように、がんを治療するには高額な費用がかかります。
その治療費を捻出するためにも働く必要があるのに、3人に1人は退職してしまっている現状があるそうです。
そのような働くがん患者を支えるため、東京江戸川区にある江戸川病院では、夜間外来でのがん治療を行っています。
●江戸川病院の住所
江戸川病院
〒133-0052 東京都江戸川区東小岩2−24−18
03-3673-1221
江戸川病院では、夜間診療を10時まで行っているようです。
がんは、働いている人には大きな問題です。
治療のために休んだり、通院なが必要となるため会社を休まなければならず、会社や同僚にも負担をかけることになります。
また、会社へがんと報告したとたん、プロジェクトから外されたり部署の異動や、出世が途絶えてしまうことがあります。
経営者の場合には、株価の低迷や取引先の変更などのトラブルにも発展することがあるそうです。そうなると、自分の病気を隠さざるを得ない状況になります。
しかし、病院の治療は、日曜祝日は休みで、平日は9時~5時で終わってしまうため、最終的には仕事をとるか、治療するかの選択を迫られることになります。
仕事をとればがんのため将来がなくなり、がん治療を優先すれば、出世の夢が絶たれてしまいます。
そのような患者さんのために、江戸川病院では、がんの夜間外来を始めたそうです。
治療にあたっているのは、放射線治療科部長 浜幸寛先生。夜間外来を始めるきっかけとなったのは、先生自身がガン患者となってしまい医療の現状や社会の現実を思い知らされたことにあります。
江戸川病院では、日本に40台ほどしかない高額な放射線治療装置トモセラピーで、治療をしています。
来られた患者さんの中には、「毎日会社を休んでの治療は無理。家族を守るため死んでもしょうがない」と思い悩んだ人もいるそうです。
前立腺がんの患者さんは、治療のため7週間毎日通院し半日治療に時間がとられるのは、現実的に無理だといいます。
そんな人にとって、江戸川病院の夜間診療は、本当に救われているといいます。
働くがん患者さんの問題は、本当に切実な問題ですね。がんは、本当にいつ発症するかわかりません。
一家の大黒柱ががんにかかってしまうと、家族すべての生活環境が崩れてしまいます。
国として、社会として、会社として、医療としてこのような現実をしっかり見つめて、何らかの対応策を早急につくってほしいですね。