乳がんであることをネットで綴り、大きな反響をよんでいる小林麻央さんのブログ「cocoro」。

麻央さん自身が、乳がんと向かい合うことを決意し、乳がん発見から治療などの経緯をブログで日々更新しています。

がん細胞

麻央さんは、人間ドックのマンモグラフィー検査で、乳房にしこりが見つかり「ガンの確率は5分5分」といわれ、すぐに乳腺専門医師の診断を受けたそうです。

結果、

癌を疑うようなものではない
とのことでした。

「人間ドッグの先生には、
五分五分で癌と言われたのですが、
生検はしなくても大丈夫でしょうか」

と聞いてみると、

「必要ないでしょう、授乳中のしこりですし、心配いらないですよ。
半年後くらいに、念のため、
また診てみましょう」
と言われました。

事前に聞いていた乳腺専門の先生2人の
意見と同じで、

ほっとしました。

参照:小林麻央オフィシャルブログ「kokoro」2016年9月11日④再検査より

とのことだったそうです。

その診察から8ケ月後、麻央さんは何気なく触った乳房にしこりを発見し、あわてて検査をうけたところガンであることを告げられたそうです・・・。

しかも、そのガンは乳房からリンパを伝わって肺や骨にまで転移してしまっていたそうです。

担当医の誤診なのか、短い期間の間にしこりが急変したのかの疑問は残りますが、マンモグラフィー検査で、しこりが発見され『五分五分で癌』と指摘されていたのは事実です。

実際、診療にはこのような例が沢山あります。医者の『大丈夫です!』の声に安心して生活していたところ、最悪の事態になったという話は数多くあります。

今回の麻央さんのケースは、日本の一流の専門医の方の二人の診断ということなので、かなり判断しずらい種類のガンか、急変し進行の早いものだったのかと思われますが、患者側としては絶対にあってほしくありません。

勉強している医者と勉強してない医者がいる

医者にも、患者と真摯に向き合うため日々最新の情報や治療法など勉強している人と、まったく勉強していない人がいます。

自分で診断がつかないのに、「様子をみてみましょう・・」といい、毎回同じ薬を出し続ける医者が少ならからずともいることを知っています。

一方では「これは私の専門外ですから、紹介状を書きます」と言って、すぐに専門医のいる病院に紹介状を書いてくれる医師もいます。

医者の経験や知識により診断が別れてしまうことなど、まして命に関わるガンの誤診などは、決してあって欲しくありません。

病気の判断は命に直結します。「いい病院、いい医者に当たらなかったから・・」なんて言葉がでない社会に、早くなって欲しいと思います。

コンピュータが病理診断する時代

そんな中、コンピュータを使っての診断の精度が格段に上がってきました。

乳がんの検査では、マンモグラフィに、エコー(超音波)やMRI(磁気共鳴装置)を組み合わせAIが見つけにくい腫瘍を発見したり、人工知能AIで、乳がん切除後の病理検査する研究がスタートしています。

信州大学医学部 山本陽一郎講師と東京医科大学の共同チームは、乳がんで手術を受けた患者の組織をAIを使って調べる研究をしています。

がん細胞から正常細胞まで200万個の細胞データをAIに分析学習させ解析させたところ、がん細胞かどうか、ガンの悪性度について96%の精度で判別できたそうです。

日本では病理医が不足しており、専門医は全国でたった200人しかいないそうです。AIによる病理検査が確立できれば、解析のスピードも精度も図れるようになります。

コンピューターが、専門医の経験と知識をサポートしてくれる時代が間近です。

麻央さんのようなケースが、二度と起こらなくなる医療を私たちは望んでいます。これからのAI医療技術に期待したいと思います。

麻央さんの病気に奇跡が起こり、一日も早い回復をお祈りしております。