不治の病とされてきたガンも、今や治療できる直前まで迫ってきています。がんの治療は、「手術療法」「化学(薬物)療法」「放射線療法」で行われてきました。

しかし、いずれの治療法も、患者の体に大きな負担をかけることになり、生活の質を大きく低下させてしまうものでした。

そして今、体に負担をかけることなく、巨悪なガンだけを叩く最新治療法が次々と研究開発されています。

ガンにピンポイントで照射し、正常な細胞へダメージを与えることなく治療できる「重粒子線治療」や「陽子線治療」、自己免疫力を活性化させ、ガンを殺傷する免疫療法などが最新治療として注目されています。

また、患者の遺伝子を調べ、もっとも効果がある薬を組み合わせ投与する、オーダーメイド治療も成果をあげています。

はたして、人間はガンを完全に抑えることができるのか、ガン治療の最前線に迫ります。

がんは血管を作らせて酸素を取り入れながら増殖していきます。ガンには、ガンの種類により転移しやすい場所があります。

胃がんや大腸がんは肝臓に、肺がんは脳へ、乳がんは骨への転移です。

ガンは早期発見治療すれば、5年生存率が85%まで高まっています。その早期発見のために色々な装置が研究開発されています。

ガンの早期発見

●スーパーレントゲン 東北大学

本来レントゲンは、がんと他の組織が一緒に写ってしまうため、判断が難しいものや見逃すこともありました。

しかし、がんと細胞の屈折率のちがいを利用して撮影することで、ガンの患部のみを鮮明に移すことができるようになります。

●蛍光ブローブ 東京大学

蛍光ブローブは、がん細胞を光らせる液体で、ガン特有の酵素に出会うと光を発します。

このブローブを内視鏡の検診時に使うことで、1ミリレベルのガンまで発見することができると期待されています。

ガンの最新治療

●量子線治療(陽子線・重粒子線)・・群馬大学

なかにし礼さんが受け有名になったのが量子線治療です。

これまでの放射線治療とちがい、周辺の正常な細胞を傷つけることなく、がん病巣だけにピンポイントで照射することができます。

量子線治療の主な適用部位は、
・頭蓋底 ・肝臓 ・脳 ・膵臓
・頭頸部 ・腎臓 ・食堂 ・子宮う・前立腺
・肺 ・骨軟部
などです。

●ホウ素中性子捕捉療法・・京都大学

身体の中にホウ素を注入し、がん細胞に集めさせます。

そこに中性子を照射して、がん細胞を細胞レベルで破壊していきます。

ホウ素中性子捕捉療法の適用部位
・悪性脳腫瘍 ・頭頸部がん ・皮膚の悪性黒色腫など

研究段階の治療のため、受けるにはガンの種類や、過去の治療経験など様々な条件があるそうです。

●がんワクチン療法・・久留米大学

今、第4の治療法として注目されているのは免疫療法の一つがんワクチン療法です。ワクチンを抗がん剤と一緒に処方することで効果を上げています。

自分の免疫力を活性化させるため、身体への負担や副作用が少ないとされています。

これまでと違うのは、31種類のワクチンを用意し、患者のガンに有効なワクチンを分析して行う、オーダーメイド治療。

P.R.
湘南メディカルクリニック【免疫療法】
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この治療法は研究段階の治療法で、医学的には効果が保証されていませんが、それを理解した上での完全自費診療が可能だそうです。

費用は1クール(6~8回)で70~90万円になるそうです。