誰でもが発症する可能性のある癌。現在ガン患者は全国に500万人もいると言われています。また医学の進歩から、5年生存率は6割を超えているそうです。
現役で発病した人は、治療後にできるだけ早い復帰を望んでいます。どころが、どのように社会復帰していくかはまだしっかりしたサポートがないのが現状です。
がん患者の場合、入院が1週間から2週間程度でその後、抗がん剤の治療に通院するケースが多いと思いますが、いつまでも会社を休んでいるわけにはいきません。一刻でも早く元の生活に戻るには、退院後のリハビリが必要になります。
ところが、がんのリハビリは、入院患者に限ると言う決まりがあります。また、入院中でもリハビリが万全でない病院が多いと言います。
2005年頃から癌のリハビリが注目されてきましたが、拠点病院でさえも十分な体制が整っていないのが状況です。
ガンの治療をした人は、後遺症に苦しむ人が多くいます。ガンの場所によって、後遺症や合併症は様々です。
ガンのリハビリに力を入れている都立駒込病院は、手術の前から体力を保つためのリハビリを開始し、後遺症や合併症をしっかり理解してから治療に臨みます。
食道がんの場合、術後は、飲み込む力の低下や息切れ、肺炎などの後遺症があります。術後すぐにリハビリを開始すると、筋肉の低下を防ぎ、心肺機能を高め命に係わる合併症の発症率は4分の1に減少したそうです。
慶応大学病院も、外来での癌治療のリハビリに力を入れている病院です。しかし、ここでも問題があります。と言うのは、がんのリハビリは治療と違い保険が適応されません。
そこで、がん患者が退院した後は、在宅でリハビリを行えるよう働きかけています。
病院から退院後は、地元にある介護センターから在宅でのリハビリサービスを受けます。在宅リハビリなら、医療保険や介護保険が使えるからです。
がん手術後、色々な後遺症に苦しむ人は、ぜひ利用してみてはいかがでしょう。在宅リハビリを受けることで、驚くほどの回復を見せることも可能のようです。