頭痛に悩まされている人は、本当に多いですよね。バックの中に必ず鎮痛剤をいれていて、とっさの頭痛に備えている人も多くいます。

頭痛の代表的なものには、頭全体が痛む緊張型頭痛と、頭の片側だけが痛む片頭痛があります。

そのほか頭痛は、風邪をひいたり、お酒を飲み過ぎたり、山登り、ストレスなど、日常のちょっとした事がきっかけでおこります。

頭痛の原因は、実に350種類もあるというから驚きですよね。

頭痛で一番怖いのは、脳や心臓の病気がからんでいる時。命に関わってきますから、徹底した原因追求が必要です。

また、頭痛があまりにも身近になってしまい病院にも行かず放ったらかしにしていると、陰に別な病気が進行していることもあるので注意が必要です。

自分の頭痛は、どのタイプで、とんなことに気をつけないといけないかしっかり知っておくことが大切です。

番組では、頭痛と同時に目の奥の痛みや、涙が止まらなくなる症状に悩む60代の女性や、朝おきた時の頭痛や、寝ている時の頭痛などの正体などを紹介します。

また、市販の薬を長年飲み続けた結果、ひきおこされた真夜中に目がさめてしまう頭痛など、頭痛の名医、埼玉国際頭痛センター坂井文彦先生が教えてくれました。

頭痛 種類別の治療法と対処法

実は、頭痛の種類は350種類もあるそうです。頭痛の種類が違えば、治療法、対処法も違います。

頭痛を一括りに考え、間違った処方や治療を続けても良くならないばかりか、症状を悪化させてしまいます。

●緊張型頭痛
緊張型頭痛は、肩や首のコリとともに頭全体が締め付けられるように痛みます。

●片頭痛
片頭痛は、主に頭の片側が脈打つようにズキンズキンといたみ、吐き気がすることもあります。

●群発頭痛
群発頭痛は、原因不明で目の奥の血管が拡張し三叉神経を刺激して起こります。強烈な頭痛が1~2時間続き、目が充血して涙がとまらなくなります。

●発作性片頭痛
発作性片頭痛は、自律神経を司る脳幹にトラブルがおこり、三叉神経が異常に興奮して発症します。

症状は、片側の目の奥が激しく痛み、目が充血して涙がとまらなくなります。

★治療法
発作性片頭痛には、「インドメタシン」が特効薬です。脳幹に作用して劇的な効果を発揮します。

症状から判断する頭痛

朝起きたときに頭痛がする・・睡眠時無呼吸性頭痛

睡眠時無呼吸症候群が原因でおこる頭痛です。睡眠中に舌の付け根が気道を塞ぎ、何度も呼吸停止を繰り返すため脳が低酸素に陥ってしまい、朝、頭痛が起こります。

★見分けるポイント
・朝の頭痛
・日中の眠気

★治療法
睡眠時無呼吸症候群の治療をすれば治ります。

ものを噛む時におこる頭痛・・巨細胞動脈炎

こめかみを通る側頭動脈に炎症が起きる病気で、高齢者に多く発症します。ものを噛むと側頭筋が収縮し、動脈が圧迫されるため痛みがでます。

脈打つ痛みのため、片頭痛と間違えやすいのですが、脳梗塞の原因にもなるため、早期発見が必要です。

★見分け方るポイント
・こめかみに血管が浮き出てきて、触ると痛む

★治療法
・ステロイド薬の投与により症状を抑えられます。

トイレでいきんだ時に痛む頭痛・・脳腫瘍

脳に腫瘍ができてると、いきむと脳内の圧力があがり腫瘍部が脳を圧迫するため頭痛が起きます。

ゆっくり大きくなるため、激しい症状が出にくく見つけにくいですが、命に関わるため早期発見が必要です。

★見分けるポイント
・数ヶ月の間に頭痛が悪化していく
・ろれつが回らない、麻痺、しびれ等が頭痛と一緒におこる

薬を飲み過ぎによる頭痛・・睡眠時頭痛

用量、用法を守らず市販薬を飲み過ぎると新たな頭痛を引き起こしてしまいます。

睡眠時頭痛は、脳の状態をコントロールする脳幹が異常をきたし睡眠中に激しい痛みがおこり、目が覚めてしまう病気です。

通常は痛みを感じると、脳幹が痛みを抑える物質を出すのですが、用量以上の頭痛薬を長期間飲み続けていると、薬が痛みを強制的に抑えてしまうため、脳幹が勘違いして機能異常を起こしてしまいます。

そのため痛みを抑える物質がでなくなり、睡眠中の脳の安静が保てなくなり少しの刺激で脳が興奮するようになります。

睡眠の浅い眠りのときに、血流が増えて脳を刺激するため頭痛が発生します。

★治療法
睡眠時頭痛の治療には、メラトニンというホルモンの働きをよくする薬を処方します。そうすると、脳の安静が保たれ頭痛がおさまります。

長引く頭痛に悩んでいる場合には、その特徴を専門医に相談してください。

埼玉国際頭痛センター坂井文彦先生が使っていた頭痛ダイアリー

頭痛ダイヤリーには、
①頭痛の起こった日時
②頭痛の程度
③症状・服用した薬頭痛の実態記録
④メモ(頭痛のタイプ、吐き気、前触れなど)
を記録します。

坂井先生は、このデータを客観的に分析し頭痛の原因と治療法を探りだしていきます。

このような記録は、病院で症状を伝えるときにすごく役立ちますので、頭痛ダイヤリーを参考に自分でメモしてみるといいですね。