認知症は高齢者だけでなく、働き盛りの年代でも認知症になることがあります。

若年性認知症とは、16歳~64歳の年齢で発症し、患者数の推定は37800人(2009年調査)といわれています。

老人性認知症は、脳血管性認知症(脳梗塞型)、アルツハイマー病がほとんどですが、そのほか前頭側頭葉変性症(ピック病)、頭部外傷後遺症、アルコール性認知症などの原因もあります。

●アルツハイマー型
脳の中にβアミロイドが溜まってくると、老人性のしみ(老人班)ができてしまい、脳細胞がどんどん破壊されてしまいます。

初期症状は、頭痛やめまい、不眠、不安感、さらに気力がなくなったり、うつのような状態をしめすこともあります。

性格的には、自己中心、他人へ配慮がない、もの忘れ、迷子などの傾向がでたら要注意です。

●脳梗塞型
脳梗塞より、血管が詰まったり脳への血流が減ってしまい脳の機能低下がおこります。

物忘れが多い、計算ができない、まだらボケ、喜怒哀楽が激しい、運動機能の低下、言語障害などの症状がでます。

●前頭側頭葉変性症(ピック病)型
脳細胞の萎縮し、ピック小体という物質ができてしまいます。ゆっくり進行するので気がつきにくい傾向があります。

人格の変化が起こります。仕事が雑になる、約束を破る、話かけられた言葉を何度も繰り返す、言葉を話さなくなるなどの症状。

●治療法
それぞれの原因を特定して、その原因を取り去ること大切です。脳梗塞型は外科手術や薬物療法で回復する率が高く、アルツハイマー型は、早期発見、薬物治療で進行を遅らせます。

しかしピック病の場合は、まだ有効な手段がないそうです。

若年性認知症は、老人性に比べ進行が早く、また家庭を支える働き盛りのため、いろいろな問題がつきまといます。

テレビ番組やサイトでも、いろいろと取り上げられるようになってきましたが、まだまだ社会での認識率は低いのが現状です。

everyでは、若年性認知症と闘う姿をレポートしてました。

妻が57歳で若年性認知症を発症し、9年間にわたって献身的な介護を続ける夫婦。

昨年、食事、着替え、トイレなどすべてに手助けが必要な要介護5になってしまったそうです。そして、旦那さんのことも、わからなくなってしまったそうです。

今までは、自分一人で介護していましたが、現在は周囲のすすめもあって週5日ディサービスに預けているそうです。

家で介護するときは、童謡のCDをかけ奥さん心を和ませ決して怒ならない、常に笑顔を絶やさないと言います。

「これは彼女がしているんでなく、病気がそうさせているんだと思ってからは、楽になりました」と語っていた旦那さんは、とても素敵な笑顔の方でした。