きのこ菌が肺の中に入り込み、成長して気管支の中で炎症を起こしてしまう病気だそうです。
えーーーっ、と驚きの病気ですよね。このスエヒロタケは、特殊なきのこではなく日本中どこにでも生えているもの。
そのきのこ菌糸が肺の中に入り込んでしまうことでおこります。
健康なときは、体内に入ってもすぐに死滅してしまいますが、体の抵抗力が落ちているときには、そのまま肺に棲みついて繁殖してしまうことがあるそうです。
そうすると、セキやタンなに悩まされたりアレルギーを起こして、喘息の症状を起こすようになるそうです。
どんなきのこでも感染するかというと、きのこの中でも、「スエヒロタケ、ヒトヨタケ」だけが感染するそうです。
この病気の診断ができる専門病院は、日本では千葉大学真菌医学研究センター1か所のため、なかなか原因が分からず苦しんでいる方も多いといいます。
この病気にかかってしまったのが、押坂忍さんの奥さん栗原アヤ子さんです。感染したのは、1993年の53歳のときだそうです。
20回の入退院を繰り返し治療を受けましたが原因がなかなかわからず、15種類薬漬けの日々を20年間過ごしたそうです。
爆報THEフライデーでは、栗原さんが感染した、そのいきさつを紹介してくれました。
栗原アヤ子さん 肺スエヒロタケ感染症に
押坂忍さんと栗原アヤ子が結婚したのは1963年。当時、スター同士の結婚で話題になりました。
おしどり夫婦として幸せな生活を送っていた栗原さんに異変が現れたのは、1993年。
はじめは、軽い咳が続いた状態でしたが、やがて、ぜん息に似た息ぎれがおこるようになりました。
栗原さんは、風邪をこじらせた程度と考え病院へ行かず仕事を続けていましたが、ラジオ番組中に発作で息ができなくなり倒れ緊急入院となってしまいます。
咳でろっ骨まで骨折しまうほどひどい状態でしたが、せきの原因はわからず入院から3ヶ月。わかった病名は肺スエヒロタケ感染症という世界で7例しかない奇病でした。
栗原さんの肺の中には、キノコの菌糸が繁殖していて気道を塞いでいたのでした。
この病気の治療法は確立されておらず、手術をしたものの21年たった今でも完治せず苦しめられています。
激しい咳、高熱、粘性の高い痰が続き、呼吸停止などの危険もあるそうです。
また、気管支炎、緑内菌感染症など様々な合併症を起こすため、これまで20回の入退院を繰り返しているそうです。
栗原さんは、病気の苦しさと、ムーンフェス、倦怠感、嘔吐などの薬の副作用で、いつしか笑うことがなくなってしまったそうです。
2009年4月、今度は夫押阪忍さんに大腸がんが発症します。大腸がんは14センチにもなっており手術で切除しました。
ガンを知らされた時には、夫婦2人で声を上げて泣いたそうです。栗原さんは、自分の病気も忘れ献身的に押坂さんの看病につとめました。
大腸手術から5年、押坂さんの再発の危険がなくなりました。
今、二人はお互いが側にいてくれることに感謝し毎日楽しく生きているそうです。そして、今一番の願いは、一生二人で添い遂げることだそうです。