隠れ糖尿病と言われる人が30歳以上の男性で17.4%、女性で9.6%いるそうです。その数全国で1500万人~2000万人近くいると予想されてますから、シニア世代の私たちにとっては、本当に身近で、深刻で怖~い病気です。
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糖尿病は、健康診断などで行われる血液検査の血糖値の項目で判断されていたのですが、この検査は、正確には「空腹時血糖値」のもの。つまり糖分が身体に取り入れられてない状態での検査を意味します。

食事をすると栄養が取り入れられ血糖値が上昇しますが、インスリンが正しく分泌常されると、血糖値はまもなく正常値に戻ります。

しかし、インスリンの分泌になんらかの異常があると、血糖値が下がらず上昇したままその状態が長く続くことになります。

つまり、食事前の血糖値は正常であっても、食事をした後の血糖値が異常を示している状態が、かくれ糖尿病です。

このように食後の血糖値異常の状態が繰り返し行われているうちに、やがて本物の糖尿病になっていきます。

糖尿病は、欧米ではサイレント・キラー(静かなる殺し屋)といわれるくらいですから自覚症状も外見の変化もほとんどありません。

そして、①異常にノドが渇く②夜中に何度もトイレに行く③疲れやすい④急激に体重が減るなど、一般的に言われる糖尿病の自覚症状がでた時には、かなり進行した状態になってしまってます。
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隠れ糖尿病を発見するには、健康診断のHbA1c(ヘモグロビン・エイワンシー)の項目をチェックします。基準値は4.3~5.8%、5.8%を超えると要注意、6.5%を超えると糖尿病の可能性が高いとされてます。

疑わしい場合には、病院でブドウ糖負荷試験を受けるのが一番です。この検査は、ブドウ糖(75g)を飲んでから2時間後の血糖値を調べるもので、糖尿病そのものの診断にもなります。

空腹時血糖値では、110mg/dl以上、食後血糖値では140mg/dlを超える場合糖尿病と診断されます。
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糖尿病は、動脈硬化、糖尿病合併症、心筋梗塞、脳卒中のリスクを引き起こすなど放置できない病気です。また、糖尿病の原因は脂肪肝にある(ためしてガッテン)という情報でも一時話題になりました。

家族や親族に糖尿病の方がいらっしゃる方、肥満体質の方など、糖尿病の疑いのある方は、一度食後血糖値を計ってもらってはいかがでしょうか。

病は早期に手を打つことが基本。これからの人生を有意義に過ごすには、健康であることが第一の条件ですからね。