VDT症候群による体調不良が急増していますね。VDT症候群とは、コンピュータやiPadなどのタブレット、スマホのディスプレイなど表示機器を、使用した作業を長時間続けたことにより身体に不調をきたす病気のことです。

今は、パソコンなどのブルー画面を見続ける仕事は増え続ける一方です。少しでもブルー画面による目の疲れを取るためにブルーライトを遮断する「PCメガネ」などが発売され、人気ですね。

かくいう私も作りました。みなさん、多少なりとも気にしてますよね。眼が疲れるだけならそれほど問題もないかと思うのですが、

VDT症候群の症状は、
目: ドライアイ、充血、視力低下など
体: 首、腰、肩のこり、痛み、めまいなど
心: 食欲減退、不安感、不眠症、抑うつ症状

など身体の各所に不調が現れます。

厄介なのは、心に支障をきたす場合です。VDT症候群による抑うつ症状になると、始めは、原因がなかなか特定できずあちこちの病院にたらい回しになる例もあります。

また、中高年になると、不眠症で悩む方が多くなると思うのですが、女性の場合、更年期障害でも不眠症になります。特に、閉経後、不眠症がひどくなるものを「閉経後不眠症」と言われています。

P.R.

ここで問題なのが、私のように、パソコンでの仕事が多い場合、不眠が、VDT症候群によるものか更年期障害によるものか見極めることは難しいことです。

寝る前には、ブルー画面を見ず、入浴法などを試してみてもなかなか改善されません。しばらくパソコンなどの画面から離れる生活を送れば、治る可能性もありますが、仕事上、無理な場合がありますよね。

どちらにしても、現状では、VDT作業における問題点が指摘されており、2010年労働省の調査によると、VDT作業を行っている作業者のうち、精神的疲労を感じているものが36.3%、身体的疲労を感じているものが77.6%にも上っています。

この調査から15年経つ現在は、ほとんどの人が何らかのVDT症候群に悩まされていると言っても過言ではありません。また、精神的疲労は、肉多的疲労を超えているかもしれませんね。

以下、VDT症候群を防ぐための労働省のVDT作業ガイドランを参考にしてください。

VDT作業ガイドラン

●1日の作業時間:
他の作業を組み込むこと、又は他の作業とのローテーションを実施することなどにより、一日の連続VDT作業時間が短くなるように配慮すること。

●一連続作業時間:
1時間を超えないようにすること。

●作業休止時間:
連続作業と連続作業の間に10~15分の作業休止時間を設けること。

●小休止:
一連続作業時間内において1~2回程度の小休止を設けること。ただ、このようなガイドラインがあっても、なかなか守れないのも現実です。作業に集中すると、2,3時間あっという間に過ぎてしまうことも。

タイマーなどを上手に使って、必ず休止時間を設けることが大切ですね。

原因の分からない体の不調が、VDT作業から来る可能性がありますので一度自分の生活を見直してみると良いかと思います。