40歳を過ぎる頃から、ものが見づらくなり老眼かな・・なんて思っているうちに、どんどん見えなくなってしまいましたよね。
目が見えづらくなるのは、年のせいだからしょがない・・とほっておいて、失明という最悪になってしまうこともあります。
目で捉えた映像は脳が補正してしまうため、目の異常に意外と気づかず症状が進行してしまうことが多いそうです。
緑内障は決定的な治療法はなく、最悪は失明してしまいます。また、網膜剥離や加齢黄斑変性、黄斑円孔も怖い病気です。
NHK大河ドラマ「八重の桜」の山本覚馬さん(八重のお兄さん)は白内障が悪化して失明してしまったそうです。
多治見市保健センター 眼科医 岩瀬 愛子先生、東京歯科大学水道橋病院眼科 ビッセン宮島弘子先生が、目の病気の早期発見ポイントや、最新治療法を教えてくれました。
白内障、緑内障のチェック法と最新治療
日本の中途失明の原因は、
第1位 緑内障 25.5%
第2位 糖尿病網膜症 21.0%
第3位 網膜色素変性 8.8%
で、緑内障は40歳以上の20人に1人の割合で発症しています。
緑内障
緑内障は、視神経が何らかの理由で失われていき、視野が失われ失明してしまう怖い病気です。
どちらかの視野が失われているのに、片目の視力があると脳がフォローしてしまうため、気がつきません。近視が強い人や、近親者が緑内障を患っている人は特に注意が必要です。
●早期発見のポイント
眼底、眼圧の検査をし、緑内障の早い段階で発見することが大切です。
年齢の区切り、区切りで眼科で検査を受ける「節目検診」を受けることで早期に発見できます。40歳、45歳、50歳など5年おきに検診を受けるといいそうです。
眼底検査は、網膜剥離や眼底出血、動脈硬化や高血圧などによる血管の異状もわかりますのでおススメです。
●治療法
眼圧を下げるための目薬をつけることで、進行を遅らせることができます。
現在は、最新のOCT(光干渉断層計)で眼底を立体で捉えることができるようになったので、より正確に診断することができるそうです。
白内障
白内障は、目のレンズの役目をしている水晶体が白く濁ってしまう病気です。現在、100万人の方が白内障になっていて、軽度を含めると50代の方の7割が発症してしまうそうです。主な原因は加齢によるものです。
●治療法
白く濁った水晶体を手術でとって、人工のレンズを入れることで劇的に改善します。人工レンズには、焦点が1点のみにあう単焦点レンズと最新型の遠近2点に焦点が合う、多焦点レンズがあります。
単焦点レンズの手術費用は保険適用で、片目4~5万、両目で10万円。多焦点レンズでの手術は、保険がきかない先進医療なので、片目40~50万、両目で100万円近くになってしまいます。
多焦点レンズは、遠くも近くもスッキリ、メガネなしでよく見えるようになります。単焦点レンズの場合には、老眼メガネと組み合わせればはっきり見ることができます。
レーシック治療をした方の注意点
レーシック治療をすると、角膜の薄さが変わるため正確な眼圧の測定ができなくなります。
また、レーシックは目が治ったわけではなく、度数が合ってよく見えているだけで、目の内部は弱いままなので特に注意が必要です。
ちょっと前までは、レーシックをした人は白内障の手術が難しかったのですが、今では問題ないそうです。
年齢による目のかすみ・・と自分で勝手に思い込んでほっておかないで、眼科検診を受けで早めの治療を行っておきたいですね。
多焦点眼内レンズで老眼と白内障を同時に治療 ビッセン宮島先生はこちらで紹介しています。