NOと聞いて「一酸化窒素」という言葉を思い出す人は、きっと中学、高校時代に理科が好きだった人ですね。
どうしても「Oh NO!」の「NO]を思いだしてしまいます。(^_^;)
そんな話はさておき、この一酸化窒素が医療分野で注目されています。
1998年 米国の3人の博士がノーベル生理学・医学賞を受賞しました。その研究とは「循環器系における情報伝達物質としての一酸化窒素に関する発見」です。
一酸化窒素が体の血液の拡張や神経の伝達物質として機能しており、一酸化窒素「NO」をコントロールすることで高血圧,動脈硬化,高脂血症,糖尿病など病気を改善することができるというものです。
実は、一酸化窒素による循環器系の治療は、「ニトログリセリン」による心臓疾患の治療としてけっこう昔から取り入れられてきました。
ニトログリセリンはダイナマイトの原料ですけど、飲むと血管が拡張して、心疾患の緊急事態を回避させます。
その作用をしていたのが、ニトログリセリンから放出される一酸化窒素だそうです。
一酸化窒素は、体内の血管の壁で作られることがわかってきました。
体を動かすと血管内の血流量が増えます。その血流の増加で血管が刺激され、NOがでて血管を柔らかくするそうです。
では、一酸化窒素をどうすれば増やすことができるのでしょうか。
体内の一酸化窒素の生成は、日常生活や普段の運動により改善させることができるそうです。
トレーニングしなくても、家事などの軽い運動でも、長い時間こまめに動いていると運動量が上がり効果があります。
また、お風呂の入り方によって、増やすことができるそうです。
そのお風呂の入り方、「和温療法」を、日本心臓病学会理事長の鄭忠和先生が紹介してくれます。
和温療法は、下の記事を参考にしてください。
「和温療法 41℃の湯に10分間で動脈硬化を防ぐ入浴法」
一酸化窒素は、発毛材(リアップ)やインポテンツ治療薬(バイアグラ)の源になっている技術であり、最新の研究では記憶にも関係しているそうですから大注目ですね。