心臓が止まってしまったら、すぐに心臓マッサージと人工呼吸をすること。救命医療や消防署の救命講習会などに参加すると、以下のような心肺蘇生法を習ってきました。

●心肺蘇生のやり方
①口から吐出物をとり除き気道確保
②乳頭を結ぶ線上に両手を重ねる
③肘をまっすぐに伸ばして、胸が5cm沈み込むようにして手の付け根の膨らみ部で強く押し込む。
④スピードは1分間に100回のリズムで
⑤30回心臓マッサージをしたら、マウストーマウスで2回の人工呼吸をする
⑥AEDが到着するまで続ける

しかし、日本循環器学会の最新の報告書で、人口呼吸をおこなわず、心臓マッサージだけをしたほうが1ヶ月後の社会復帰率が高いことが発表されました。

日本循環器学会が平成21年までの5年間の1376例を調べた結果、心臓マッサージと人工呼吸を併用した場合には33%の救命率だったのが心臓マッサージだけの場合には41%と高い救命率を示していたそうです。

つまり、⑤の「マウストーマウスで2回の人工呼吸をする」をしないで、とにかく心臓マッサージを続けることを意味します。

とにかく血液の循環を一瞬たりとも止めないことが、体への負担を最小限に押さえることができ、救命率や社会復帰率を上げることにつながるようです。

そして、AEDよる電気ショックで、さらに救命率も高くなります。

心肺停止状態になった方がいたときは、救急車の手配と同時に一刻も早く心臓マッサージを開始し、一瞬たりともやめないことが救命率を向上させるポイントのようです。

心臓マッサージは、する方も体力を使いますので、疲れたときは交代しながらでも頑張って続けてください。