骨盤底筋の衰えは、30代から始まると言われています。
女性尿失禁の疫学的調査の結果では、30代の女性では、3人に1人、40代では、2人に1人の割合で、尿漏れを経験しているという結果が出ています。尿漏れ用のライナーパッドの売り上げは、年々増加の傾向にあります。
特に出産経験のある方は、骨盤底筋が傷ついていることが多く年齢を重ねると、尿漏れなどの症状に悩まされます。
また、骨盤底筋の衰えは尿もれだけでなく、頻尿や便秘などの症状も引き起こし、重症になると、膀胱や子宮が下がってくる性器脱の症状が現れることもあります。
早いうちから骨盤底筋を鍛えておくと、尿漏れや子宮脱の予防になります。
和式の生活から洋式の生活に変わり、現代の日常生活では鍛えることが難しい骨盤底筋ですが、簡単な体操がありますので、続けてみるとよいですね。
まずは、太ももに折りたたんだタオルをはさみ、タオルを落とさないようにゆっくり膝を曲げて、軽いスクワットをします。
立った姿勢で、尿道や膣に力を入れ、意識を集中します。これが難しい場合は、お尻の穴に力を入れるようにします。
仰向けに寝て、膝を立て、腰を上げます。この時、尿道や膣を意識します。難しい場合は、お尻の穴を意識します。
簡単な体操ですが、続けていくと70~80%の人が尿漏れを改善できるそうです。今は、症状が無くても、骨盤底筋を鍛えておくことで、予防にもつながります。