子宮頸がんの原因のほとんどは、男性からのヒトパピローマウイルスの感染です。感染を予防するには、子宮頸がん予防ワクチンの接種が有効とされています。

ヒトパピローマウイルスは、性行為だけでなく皮膚の接触でも感染することがあり、本人もまったく知らないうちに感染してしまいます。

予防にはワクチン接種が有効ですが、ご存知の通り現段階では問題も多く、また、感染してしまった人に対しては、がんの発症を抑える有効な治療法は確立されていませんでした。

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そのため、1万人~1.5万人が感染から発症し、毎年3500人の女性が亡くなっており、子宮頸がんの発症を抑える治療法の開発が世界中で進められてきました。

そんな中、5月5日、東京大学の川名敬准教授が、乳酸菌により発症を抑える治療法を開発し発表しました。

この治療法は、ヒトパピローマウイルスのE7というタンパク質の遺伝子を、乳酸菌に組み込んでカプセル化し投薬することで治療を行います。投薬されたカプセルは、腸に届くと免疫機能に働きかけウィルスに感染した細胞を攻撃し消失させるそうです。

29歳~43歳の女性10人で試したところ、8人は手術する必要がなくなり、3人は1年後に完治したそうです。現在は、40人の患者で臨床を進めていて、2016年にも結果がまとまるそうです。

ヒトパピローマウイルスは、99%の女性が知らないうちにかかっていて、最終的には0.1%~0.15%の人に子宮頸がんが発症しています。

初期段階で発見するために、子宮頸がん検査(HPV検査)を1~2年おき行うことをすすめられていますが、検査の仕方も含め女性の大きな負担になっています。

少しでも早く、投薬による、子宮頸がんの予防、治療ができるようになるといいですね。