目の表面が乾くドライアイは、二つのタイプがあります。1つは、「涙の分量が減るタイプ」、もう一つは、「涙の蒸発量が増える」タイプです。

涙の分量が減る主な原因は、加齢です。とくに更年期の女性はホルモンのバランスが崩れ、涙の分泌量が減ると言われています。

涙が蒸発しやすくなる主な原因は、目を取り巻く環境や生活習慣に起因します。また、油層の油分が出にくくなってもこのタイプのドライアイが起こります。

生活環境でドライアイを引き起こすものに、パソコン、エアコン、コンタクトレンズがあります。これを「3つのコン」と呼びます。

3つのコン以外にも、まつげの内側に行うアイメイクは、油分の分泌口を塞いでしまうため、インラインメイクを習慣的にしている女性は、ドライアイになりやすくなります。

ドライアイの検査は、「BUT検査」、「染色検査」、「シルマー検査」などがあります。

BUT検査は、色のついた検査液を点眼し、目が乾くまで目を見開き、目の表面が乾くまでの時間を調べます。5秒以内に乾燥し、黒っぽい筋が現れたら、異常と診断されます。

染色検査は、色のついた検査液を点眼し、傷がある部分の色素の広がりを見て、ドライアイの重症度が分かります。

シルマー検査は、目にろ紙を挿入し、目の表面を刺激し、分泌する涙の量を測ります。ろ紙の濡れた部分の長さが5ミリ以下ならドライアイの可能性があります。

ドライアイの治療の基本は、点眼液です。ドライアイは、1日に何回も点眼液を指す必要がありますが、点眼の回数が多すぎるとせっかく分泌された涙を洗い流してしまうので、最大でも1日10回程度に抑えることが必要です。

自分で行う方法では、3つのコンとうまく付き合うこと。わざとあくびをして涙を分泌させること。また、蒸しタオルで瞼を温めると、油層の油分が柔らかくなり油が分泌されやすくなり、眼球を乾燥を防ぎます。