2013年の夏に開設されて、わずか3ヶ月で12万件のアクセスがあったホームページがあります。
「NPO 健康と病いの語り ディペックス・ジャパン」というアルツハイマーの患者さん本人が、病気のことを語っているサイトです。
●見た人の感想
・勇気づけられた、
・具体的な話がきけて考えさせられた
・医療専門家として勉強になった
など、反響は大きく次々とメッセージが寄せられています。
このプロジェクトのリーダーは、富山大学の教授 竹内登美子さん。介護や早期発見に役立てたり、認知症患者の思いを伝えるために4年がかりで準備をすすめてきたそうです。
アルツハイマー患者は、言葉や認知機能を失っていくけどかなりの理解力があることがわかってきました。本当は、ちゃんとわかってほしい、自分の不安感を知ってほしいと思っているそうです。
このホームページには、アルツハイマーになった本人の思いが動画や文章で記載されています。
公開しているの中の一人、若井晋さん(66)。7年前に59歳で発病し、若年性アルツハイマー症として診断されました。若井さんは東京大学の教授を勤めていた脳神経外科の医師でした。
認知症の初期症状とともに日記を書き始めました。進行とともに漢字がすぐにでてこないこと、発病を知って絶望的な思いをしたことなどが語られています。
「アルツハイマーになったら何もできない」と思っていた認知症の人への理解が進むならと、参加したそうです。
奥さんは、これがきっかけで夫の意外な思いを知ることになった部分もあるそうです。
認知症本人の話を聞くことが、介護の不安や認知症の誤解をなくす力になる
アルツハイマーというのは、大変なことだと思うのですが、ひとりの人格があってその中で生きているということを、
皆さんに知ってもらいたいと語ります。
この「NPO 健康と病いの語り ディペックス・ジャパン」には、認知症のほか、前立腺がん、乳がんの患者さんの様々な生の声が掲載されています。