私たちの年齢になってきますと、両親や親戚の方ばかりでなく
学生時代の同級生などにも亡くなる人がでてきます。
平均寿命が女性86歳、男性79歳と言われていますが
病気や事故により、その年齢よりずっと若く亡くなってしまうことは
とっても寂しいことです。
自分にとって身近な人であればあるほど、
心が痛み、その喪失感は大きくなります。
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私達の世代になってから、死はどんどん遠い存在になってきました。
昭和の40年頃までは祖父母も同居しており、葬式も自分の家でやる
家庭がほとんどでしたから、いつも死が身近にあったような気がします。
30代の頃、生と死について真剣に考えていた時期がありました。
これからの人生をどう設定したらいいのかを悩んでた時期でもありました。
その回答を示してくれたのが、自分の父の死でした。
癌が全身に転移し、63歳で亡くなりました。
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自分の余命も、自分でわかっていたのですが、
父の口から一度も死に対しての言葉や、改まった言葉はなく
ただ、ただ自然に毎日を過ごし、いつの間にか昏睡になり
亡くなっていきました。
その死の瞬間をずっと見つめていたのですが・・・、
涙はでませんでした。
父に死が訪れた瞬間、「よし頑張って生きよう」という
生に対する強烈な意識が芽生えたことを鮮明に覚えています。
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私が、父の死から学んだことは、生きることでした。
自分の死によって、「生きること」をしっかり
伝えてくれた父に深く感謝しているうちに、その悲しみから
すーっと立ち直ることができました。
死の悲しみはとっても大きいですけど、そう思うことで
自分の生きる力にしていくことができます。
それが、亡くなった方への一番の恩返しになるのではないか
と思っています・・・・。
死は、私たちに生きる意味を教えてくれる大切なものです。
故人に感謝しながら、そう思い、日々過ごされると
その悲しみから立ち直ることができるような気がします・・。