シミ、傷、あざ、ニキビから蚊の跡などの傷口を残さないための美肌医学。

授業をしてくれたのは、埼玉医科大学 市岡滋先生です。市岡先生は、創傷治療の第一人者で創傷治療,再建外科,難治性潰瘍など行ってます。

今回は、私たちの身近にあるもので傷跡を残さないようにする治療法を教えてくれます。

私たちが小さい頃、傷ついたらまず赤チン、消毒にはオキシドール、潰瘍などにはオロナイン軟膏が常識でしたね。

その後に、傷を乾かす泡のものやキズドライなど発売され、子供たちのキズの手当てに使ってました。しかし、それらの処置法は、全部間違いだったというから驚きですよね。

傷跡を残さない最新治療法とは・・

傷跡を残さないためには、とにかく傷口を乾燥させないことだそうです。ですから、傷口に直接ガーゼを張るなどもってものほか。

最新の考え方は、湿潤療法といって傷口を湿らせた状態で、傷跡から染み出してくるヌルヌルを使って自分の力で治すこと。

こうすると、治りを早くし傷跡を残さず治療することができます。とにかく、消毒薬や、傷を乾かす粉末剤、消毒薬の入っている軟膏やクリームなどは一切使わないこと。

治療の仕方は・・
①キズがついたら、まず水でよく傷口を洗い流します。
②小石などは、水を含ませたガーゼでふき取ります。
③家庭用のラップを用意します。

④ラップをキズより大きめに切り取り白色ワセリンを塗ります。
⑤そのラップを傷口に被せてテープで止めます。包帯で巻いてもかまわないようです。
⑥夏場で1日2回、冬場で1日1回交換します。

交換する時、水で洗い流しておくとさっぱりします。キズから「浸みだし液」がでなくなって赤い上皮ができたら治療完了。

赤いうちは、直射日光に当たらないようにしておくといいそうですよ。

市岡先生の身体に痕を残さない超美肌医学

打ち身の青あざからシミになる

内出血するほどの強い打撲をすると青あざになり消えないシミになってしまいます。防ぐには、打撲したらすぐに心臓より高い位置にすること。

打撲によって起こる腫れが炎症を長引かせます。腫れの原因である水分や血液を心臓に戻すこと大事です。打った直後、たとえ10分でもすると効果的だそうです。

ニキビの痕がシミになる

防ぐには、フェイシャルマッサージをしないこと。マッサージは、肌を活性化しますが炎症も同時に活発化してしまいます。

炎症がひどくなり長引くとシミになってしまいます。また、傷口を日光に当てないことが大切。

傷口の赤い部分が紫外線に当たるとシミになってしまいます。これはすべての傷に当てはまります。

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ムダ毛処理が原因のシミ

毛抜きやかみそりでムダ毛処理すると毛穴に炎症が起きます。これを毛嚢炎といい、シミの原因になってしまいます。

防ぐには、剃る前に温めて剃ったら水で冷やすことです。

やけどからできたシミ

やけどをすると色素沈着しシミになります。低温やけどでも同様。そのため多くの病院で湯たんぽは禁止になってます。

意外なものは、コンピュータや携帯タブレット端末などによる低温やけど。氷や保冷剤で冷やすと皮膚がダメージを受けて炎症を起こし痕が残ってしまいます。

水道の水で15分ほど冷やしてください。また、水ぶくれは天然の絆創膏だからつぶさないこと。中には、キズを治す成分が入っています。

虫刺されによるシミ

掻いてしまうと皮膚が破壊され、ばい菌が感染する二次感染が起こります。かゆみがなくなっても赤みが引くまでは、かゆみ止めを塗るといいそうです。

また、転んでスリ傷ができた場合に皮膚の下に異物が入ると、外傷性タトゥー(刺青)になってしまいます。

傷口は、モイストヒーリング(傷を乾かさず治す)が常識になってます。

そうすれば、糖尿病などで足を切断しなければならないような傷でも、治すことができるそうです。

治らないとあきらめてた傷も最新の医療技術により治すことができます。お悩みの方は一度専門の病院に相談してみてください。