今年の夏も、たくさんの人たちが、自然いっぱいの山に登り、心のリフレシュを楽しんだようです。
山ガールの出現により、地味で男の世界だった登山もすっかり華やかなイメージになりましたよね。
今回は、そんな山ブームに誘われて、健康のためと夫婦で山歩きを始めた奥さんが患者さんです。
首の痛みで歩けない山ガールの病名は
登山ブームに誘われて、夫婦で山歩きを始めたご夫婦。それまでに経験はなく、1か月半前に始めた初心者です。今回で2回目の山歩きです。
行く前から多少身体がだく、多少首が痛かった。
冷え性で首や肩はこるが、いつもと違う感じだった。
息も上がって汗もかいていたし、心臓もドキドキしていた。
昼は、あまり食欲がなく食べなかった。
登っている途中に足がつってしまった。
そして山小屋で一泊。山小屋では眠れたのですが、歯ぎしりをしていたようです。
朝起きたら、寝汗をびっしょりかいていました。
2日目は、頑張って山歩きを続けました。
山を降りる途中から身体がおかしくなり、左首が痛くなりました。
首の痛みは、張っているようなこっているような、痛くてたまらない。
最初は我慢してましたが、痛みがどんどんひどくなりついに歩けないほどに…。
●1ヶ月半前、一回目の山登りで起こったこと。
防寒着をもっていかず寒い思いをした。山小屋にいく途中、突然の雨に。
そのあと寒くてしょうがない状態。あるだけのカイロを体に貼って寝た。
翌朝、カイロを貼った足の部分が赤く水ぶくれになっていた。
今回のドクターGは 手稲渓仁会病院 森下由香先生 です。
ファーストカンファレンス
研修医A・・椎骨脳底動脈乖離
首にある椎骨脳底動脈が裂ける病気。
激しい首の痛み、頭痛
研修医B・・リウマチ性多発筋痛症
中高年の女性が多く発症する原因不明の膠原病。
首、肩、腰の筋肉痛、関節の痛み
研修医C・・悪性リンパ腫
リンパ球の異常増殖で首、脇のリンパが腫れる。
発熱、寝汗、体重減少
セカンドカンファレンス
研修医A・・敗血症
水ぶくれのところから細菌が血液中に入った
研修医B、研修医C・・つつが虫病
水嚢ができていたのは、つつが虫の吸い口では?
最終診断は
破傷風菌による感染症で破傷風
カイロによる水ぶくれの傷口から細菌が入り、潜伏期間を経て発症。
開口障害で口が開かない、神経の障害がある、
筋肉の痙攣や発熱で患者のすべての症状の説明つく。
今年も多く方が山歩きを楽しんで、いろいろなトラブルに遭遇してます。山登りするときは、装備や身体のコンディションを
しっかり整えて楽しみたいですね。