日本人のほとんどの女性は、自分は太っているといいます。
私は、食べても太れない体質なのですが、上半身にはお肉はつかず、下半身になかりお肉がついてしまいます。
この下半身をなんとかしようと、日々悪戦苦闘しています。女性なら、必ずどこか気になるところがありますよね。
そんな女性に向けダイエット法が次から次と生み出され、ダイエット市場は、とてつもなく大きな市場に成長しています。
エクササイズ、サプリ、食事、ダイエット、健康器具など、ダイエット関連の商品は,どれだけの種類があるか、わからないですよね。
民間機関が調査したところ、日本人の8人に1人が「やせすぎ」であり、その割合は戦後70年間でもっとも多いそうです。
戦後直後の食糧難の時代よりも、「やせすぎ」は多いといいますから驚きですよね。
原因は、食べないことにあるといいます。特に20代前後の若い女性の摂取カロリーは低く、1628kcalだそうです。
このままでは、低体重児の出産や不妊ばかりか、将来、大病を患ったり、要介護リスクも高まると指摘されています。
欧米では「やせ」に対する願望をストップしようと、ファッションショーでの痩せすぎモデルの起用が制限されるようになりました。
NHK「クローズアップ現代」では、「やせすぎ大国」日本の現状と、その対策に迫りました。
やせすぎ大国日本の現状 クローズアップ現代
日本人の20代女性に必要な食事カロリー量は1950kcalですが、非営利団体が調べてたところ、同年代の女性の実際の摂取カロリーの平均は1623kcalで、極端な人は1000kcal程度の人もいたそうです。
やせすぎは、BMIで判定されます。
BMI=体重(kg)÷ 身長(m)÷ 身長(m)
やせ:18.5未満
標準:18.5~25未満
肥満:25以上
つまり、BMIが18.5未満の人が「痩せすぎ」になります。
若い女性にやせたい理由を聞いたところ
1位 容姿・・・83%
2位 ファション・・55%
3位 健康・・35%
という結果でした。やせる=健康と思っている人が、35%もいるのが問題だといいます。
食事を十分にとらないと、体で負のスパラルが始まってしまいます。
そのスパイラルとは
筋肉の低下→代謝の低下→食欲の低下→活動量の低下→筋肉量の低下
というもので、摂取カロリーの低下が、筋肉量を低下させ、どんどん体の機能を低下させてしまうのです。
また、最近は、痩せすぎ女性が多いため低出生体重で生まれてくる子供が増えており、全体の9.6%もいるそうです。つまり、10人に1人は低出生体重の子になります。
低出生体重は、将来、糖尿病(2型)の発症リスクが高いことが知られています。これは、お腹にいたときの栄養状態がよくなかったため、栄養をためこみやすい体質になってしまうためだといわれています。
また、痩せ型体型の人は、高齢になったときに要介護になりやすいというデータもでています。
やせに対する警戒と規制は、欧米でも起こっています。
スペインでは、ファッションショーなどで、BMI18.0未満のモデルの出演が規制されています。
イギリスでは、お店からやせすぎマネキンが撤去されています。フランスでは、やせすぎモデルの雇用そのものを禁じています。
スペインでは、国の機関である厚生・消費者庁がスペイン人女性の体型を調査し、ショーのモデルや店頭のマネキンも現実の体型に合わるよう指導しているそうです。
「女性がモデルやアイドルに似ようとするのではなく、自分の容姿を気に入り、健康が大切だと気付くようにするため」国指導で行っているそうです。
このような世界的な動きの中で、日本でも少しづつ「やせ」に対する対応が始まってきました。
東京の大手町では、大手町に働く女性が中心になり、低カロリー食事が主流の中、栄養をしっかりとれるメニューづくりをお店にお願いしているそうです。
また、中学校でも、食事の大切さと、低体重の子供のリスク、将来への健康の問題など、最も太ることを気にする中学時代から教えることにより、やせすぎを防ごうとしています。
* *
BMIで計算すると・・
160cmの20代女性の場合・・・・体重47.3kgがBMI18.5
155cmの40代、50代女性の場合・・・体重44.5kgがBMI18.5
となり、「やせすぎ」とされます。
上記に該当する人は、要介護にならないよう、今からしっかり栄養をとっておいてくださいね。