炭水化物をとらないで糖質ダイエットが大人気ですが、それに異をとなるのが京都大学 森谷敏夫先生です。

森谷先生は太る仕組みを研究して「糖質をとっても脂肪にはならない」という結論に達したそうです。

ダイエットの女性

糖質ダイエットは、米、パン、めんなどの炭水化物を摂取を抑えることでダイエットをする方法です。

炭水化物を食べないと糖が減るためエネルギーが不足し、その不足分を補うため体の脂肪を消費します。また、インスリンの分泌も抑えられるため、糖を脂肪に変える働きが落ちやせることができるという論理です。

森谷先生は、炭水化物をとらない糖質ダイエットは、とても危険だと指摘します。

糖は、脳や筋肉のエネルギーとなる大切な栄養です。糖分が足りないと、脳がうまく機能しないばかりか、筋肉も減らしてしまうため、基礎代謝量を減らしてしまうことになります。

実は、糖質ダイエットにより減っているのは水分であり、脂肪はほとんど減らないそうです。そのため、見た目はスリムなのに、体脂肪率が高い「隠れ肥満」になる可能性も高くなってしまうそうです。

森谷先生のすすめる、京大式ダイエットは、炭水化物を食べ痩せるという糖質ダイエットと真逆の説です。これが、これからのダイエットの新常識になるといいます。

森谷先生の説によると、高炭水化物をとったほうが、基礎代謝が高くなり、カロリー消費量も高くなるそうです。

世界一受けたい授業では、京大式ダイエットの仕組みとやり方をしっかり説明してくれました。

炭水化物を食べて痩せる京大式ダイエットの内容

食事で摂取する1日2000kcalのカロリーの中の2割(400kacal)が、脳のエネルギーとして使われています。

脳を動かす唯一のエネルギーは炭水化物ですから、400kcalの炭水化物が必要で、それはおにぎり2個半分に相当します。

実は、糖質ダイエットをして減るのは脂肪ではなく体の中の水分で、水の分だけ体重が落ちているそうです。

通常、糖質はグリコーゲンとして体内の筋肉に貯蓄されおり、そのため筋肉はみずみずしさを保っています。

炭水化物ダイエットをすると、脳を動かす糖質が不足するため、まず肝臓の中の糖質を使います。しかしすぐになくなってしまうため、次に筋肉に蓄えられたグリコーゲンを水と糖質に分解し、不足分を補っていきます。

その結果、体の水分がどんどんなくなっていき体重が劇的に減っていくのが、糖質ダイエットなのです。

これを続けていくと筋肉がだんだんやせ細っていき、体重に占める脂肪の相対的な量が増えいくため「隠れ肥満」になってしまいます。

20年続けてた場合、低炭水化物の人は高炭水化物の人に比べ、死のリスクが男性で1.5倍、女性で1.3倍高くなるそうです。

隠れ肥満を見分ける方法

隠れ肥満をカンタンに見分ける方法は、足首を見ることです。筋肉がない部分、重力で足首の周りの筋肉が下に引っ張れるので、象さんの足のようになっています。

炭水化物をとる目安は、毎食のエネルギーの60%程度だそうです。

実際に高炭水化物を食べたときと、低炭水化物を食べたときに、どれくらいカロリーが消費されるのかをテストしました。

双子の男性に、カロリーは同じに調整し、ご飯の量を大盛りにした高炭水化物食事と、ご飯少なめの低炭水化物を食べてもらい30分後のカロリー消費量を調べました。

結果は、高炭水化物をとった方は低炭水化物に比べ、体が赤くなりカロリーが熱となり消費されているのがわかります。

炭水化物は、発熱しやすいため体にあまり残らないので痩せやすくなるそうです。

有酸素運動を加えてダイエット効果を高める

また、有酸素運動を加えることで、さらにダイエット効果は高まります。

有酸素運動は、ジョギングやウォーキングなど特別なことをしないでも、日常生活の中の細かな動作NEAT(ニート)を増やすのが一番だそうです。

立ったり、座ったりするだけで、静止状態に比べカロリーの消費量を20%アップさせることができます。

また、座るから歩くに変わると、カロリー消費量は30%増えます。テッシュやリモコンなどをちょっと離れた位置においておくだけで違ってきます。日常動作だけで、1日の消費エネルギーの4割ぐらいを消費してしまうそうです。

結論は、ダイエットするなら炭水化物をしっかり食べて、「無駄に動いて無駄肉をなくす」だそうです。

最後に、堺正章さんが、「炭水化物を本当に食べて大丈夫なんでしょうね」と念押ししてましたが、森谷先生はきっぱりと「大丈夫です」と言い切っておられました。

さて、炭水化物ダイエットいかがしょうしょうか・・・。やめますか、続けますか・・悩みむところですよね・・・。