高齢者のほとんどが悩むひざの痛み。今、変形性ひざ関節症の患者数は2000万人もいるそうです。
変形性ひざ関節症は、ヒザの関節の間でクッションの役目をする軟骨がすり減ってしまい、大腿骨と脛骨が直接ぶつかり痛みを生じさせてしまうもの。
初期の段階は、立ち上がり時に痛む程度ですが、中期では階段の上がり降りが困難になり、末期では痛みで歩行が困難になり、高齢者の寝たきりの大きな原因となっています。
軟骨がすり減ると再生することができないため、重症の場合には、人工膝関節などで対応するしかなく、軟骨移植などの新たな治療法が望まれていました。
そんな中、東海大学の佐藤正人教授らは、患者の軟骨細胞から細胞シートを作成し移植したところ軟骨が再生して症状を大きく改善させる治療法に成功しその成果を平成27年5月5日に発表しました。
<東海大学「関節治療を加速する細胞シートによる再生医療の実現」よりお借りしました>
東海大学では、8人の患者に実施したところ、1年後に、痛みがやわらぎひざを大きく動かせるようになり、激しい運動ができるまで回復した患者さんもいたそうです。
東海大学では、8人の臨床結果をまとめ2年後の2017年に、国に対して先進医療の認定を申請するそうです。先進医療の認定がされると、一部で保険適用となるため、治療が受けやすくなります。
私も約2年ほど、ヒザの痛みで歩けなくなったことがあります。いろいろなサポータや、マッサージ、注射などしても一向に改善しませんでした。
坂道や階段の降りは本当に辛くて、毎日続くと思うと精神的にも大きな負担になってました。膝周りの筋肉を鍛えることで、痛みが改善しましたが、ちょっと無理すると、今でもまた痛みがでてきます。
少しでもはやく、ひざ軟骨の再生治療の開始を願うばかりです。