中高年というとセットのようについてくる、尿トラブル。一度でも経験してしまうと、外出することもが怖くなってしまいますよね。
尿トラブルには、残尿感、尿漏れ、頻尿、排尿障害などがあり、今や、8人に1人が悩んでいると言われていますが、尿の問題は人に相談しづらく、どうしても一人で問題を抱えてしまいがちです。
特に、中高年の女性にとって尿モレの経験がある人は、3人に1人と言われています。くしゃみをしたとき、笑ったとき、重い物をもったとき、スポーツをしているとき、ちょっとしたことで尿がチョロっとモレてしまいます。
これは、尿道周りの筋肉である、骨盤底筋や尿道括約筋が弱ってしまうことにより、尿道をしっかり締めておけなくなってしまうことが原因です。
水道の蛇口の締りやパッキンが悪くポタポタするのと落ちるのと同じです。ですから、骨盤底筋や尿道括約筋を鍛えることで、改善することができます。
男性の尿トラブルの原因の多くは、前立腺肥大による排尿障害です。膀胱の両脇にある前立腺がどんどん大きくなってきて、尿道や膀胱が圧迫しトラブルが発生します。
前立腺肥大の原因は、男性ホルモンの減少が関係していると言われています。そのため、40代、50代から発症し、60代では7割、80代には80%の人に肥大が見られるそうです。
ですから、男性ホルモンであるテストステロンを増やすことで改善効果が見られます。
4月27日放送の「主治医が見つかる診療所」では、男女の尿トラブルの予防法、解決法の紹介です。
尿モレや頻尿を防ぐ「タオル体操」や、テストステロンを増やす方法もあるので、しっかり学んで予防してくださいね。
ここから番組の内容です
●尿トラブルチェック
①デスクワークが多い(1点)
②猫背である(1点)
③運動不足である(1点)
④便秘気味だ(2点)
⑤おしっこをした後パンツが濡れることがある(3点)
⑥おしっこが長い、またはキレが悪い(3点)
⑦いきんでおしっこをしている(3点)
合計して5点以上の人は要注意。今、トラブルがなくても将来問題が起こる可能性が高くなります。
女性の場合の尿トラブル
女性の場合には、出産時に骨盤底筋が傷んだり切れたりしてしまい、加齢により筋力が弱ってきてから問題がでてくることがあります。
荷物を持ったり、咳をしたりするだけで尿漏れをして起こしてしまう50代の女性は、20代の出産時に骨盤底筋が傷ついてしまいました。
その後、加齢で筋力が弱り膀胱や尿道が下がって不安定な状態になり、衝撃を加わると尿道が揺れ、尿が漏れてしまうようになりました。
また、水仕事をしたりすると尿意が起こったり頻尿に悩む70代女性は、40代の出産で骨盤底筋が切れ膀胱が落ちてしまい、尿を感知するセンサーが誤作動を起こすようになってしまいました。
お二人とも、骨盤底筋の緩みを治す手術をすることで改善しました。
骨盤底筋は一度損傷してしまうと元には戻りません。若いうちは、周りの筋肉が支えてくれますが、加齢により筋力が衰えてくるとトラブルとしてでてきます。
出産をしていなくても閉経により女性ホルモンが減退してくると、膣炎や膀胱炎などになりやすくなり頻尿になることがありますので注意が必要です。
また、膀胱や骨盤底筋が原因でなく、膀胱の裏にある子宮筋腫、大腸がん、良性の腫瘍などが圧迫して尿トラブルが起こっていることもあるので、おかしいと思ったら泌尿器科で診療を受けてください。
男性の場合の尿トラブル
前立腺は尿道の両脇にあるクルミ大の器官ですが、加齢により肥大してきます。50代の約30%、60代の約60%の人が肥大しているそうです。
前立腺が肥大すると尿道を圧迫し、尿が出が悪くなったり、残尿感、頻尿が起こるようになります。
男性の場合、EDが起こると尿トラブルが起こりやすくなります。前立腺肥大症が進行し前立腺炎を起こすと、血や膿がでてきます。
男性の前立腺肥大の予防法は、「テストステロンの低下で前立腺肥大 夜間頻尿の死亡率は2倍」で詳しく書いてますので参考にしてみてください。
尿トラブル予防 骨盤底筋を鍛える快尿タオル運動
①タオルを4つ折にして丸めてロール状にします。
②イスの上に縦に置き、その上に座ります。ポイントは尿道を肛門がタオルに当たるように。
③足を肩幅に広げ、背筋を真っ直ぐにするように手をあげます。
④まず息を吸ってリラックスし、息を吐きながら尿道と肛門を締めて上に持ち上げるイメージで行います。
⑤最初は5秒から、慣れてきたら10秒持ち上げ締めた後リラックスします。個人差がありますので、自分が締められる時間でいいそうです。
寝る前に10回程度からはじめ、朝昼晩10回を目安に行います。この体操を続けると、骨盤底筋とその周辺の筋肉を鍛えることができるため、尿トラブルを改善することができます。
男性女性共通の改善法 テストステロンを増やす
テストステロンとは、筋肉や骨格の発達に関わったり体毛の成長を促す男性ホルモンです。テストステロンは男性だけのものではなく、女性にも分泌されていて女性ホルモン(エストロゲン)に変化し、活力や若々しさを生み出します。
テストステロンを増やすと、若々しさを保つ、ダイエット効果、生活習慣病の予防、認知症予防、尿トラブルの予防、などの健康寿命を延ばす様々な効果が期待できます。
●テストステロンの増やし方
①動物性蛋白質、亜鉛を含む肉食を食べる
②テストステロンの原料になるDHA、EPAの含むツナ缶、鯖缶を食べる
(缶詰が無理な方は、高含有量を誇る佐藤製薬のEPA・DHAのサプリメントがおススメです。製薬会社なら安心→公式ページはこちら)
③おやつにナッツ。必須脂肪酸、亜鉛、ビタミンEが豊富、1日20粒程度。
④1日15分の日光よく
⑤赤色を身につける(テストステロンアップの効果?)
⑥社会と関わりあいを持つ
また、いつまでも異性に関心をもって、ときめいているとテストステロンは下がらないそうです。やっぱり、恋が一番効果があるのかもしれないですね。