子供のころ、親の言葉や態度を理解できず、一刻も早く大人になってこんな家をでたい・・と思ったことは、誰にもでもあるのではないでしょうか。
自分が大人になって、親の真意を理解し、親子としての絆を確認しあうことも多くあります。しかし、親の非常識な行動や言動により、自分の人生の舵を大きく切らざるを得なくなった子供たちも沢山います。
ダンプ松本さん(54)も、その一人だったようです。「TBS 私の何がイケないの?」で、ダンプ松本さんと実父との深い確執について初告白しました。
ダンプさんは、40年たった今でも父を憎んでいて「殺したい!」と語ります。
ダンプ松本さんにとっての父は、浮気、母への暴力、借金を繰り返す、父親としての役目をまったくしないどころか、いてほしくない存在だったそうです。
そんなデタラメの父を、ダンプさんは「いつか殺してやりたい」とずーっと思っていたそうです。
父を殺したい ダンプ松本さんの思いとは・・
最近、親子の確執が大きな社会問題となっています。子供を肉体的、精神的に虐待し悪影響を与える毒親が増えているからです。
そんな親の態度に耐え切れず、親が寝ている間に殺傷する事件が多発しています。ダンプ松本さんの父も、そんな毒親だったようです。
ダンプさんは、自らのお金で母のために建ててあげた一戸建てに、月に1回帰っています。そこには、母と父が年金生活して暮らしています。
毎月実家に戻っているにも関わらず、ダンプさんは父と一切触れあうことも話すこともしません。ダンプさんにとっての父とは、「母が先に死んだら、刑務所に入ってもいいから殺すべき存在」だったからです。
ダンプさんに、そこまで思わせた父の存在とはいったいなんだったんでしょうか。
ダンプさんの父は、若い頃からまったく働かず毎日酒びだり。家族の生活費は、母の内職でした。父は、母の稼いだわずかなお金を巻き上げ女に貢ぎ、愛人宅で生活してました。
たまに家に帰ってきては酒を飲み、母への乱暴を働く父。小さい頃からそんな環境で育ったダンプさんは、「父をぶっ飛ばすために強くなろう・・」とプロレス界に入ったそうです。
ダンプさんは悪役レスラーになり、母を守るため必死にお金を稼いで仕送りしてました。しかし、父はその大切なお金を母から巻き上げ、毎日パチンコをしていたそうです。
そんな父を憎み続けて40年。ダンプさんには、父を許すなどの考えは一切ありませんでした。しかし、母にはどうしても仲直りして欲しいとの思いがありました。ダンプさんの父は、狭心症で身体がどんどん弱っていて、現在は薬を手離せない状態なのだそうです。
父と子を仲直りさせたい・・それが母の一番の願いでした。そこで母は、スタッフの力を借りて、二人が話す場を設けました。
初めてダンプさんに許しを請う父「忘れてくれよ・・」「水に流してくれよ・・」。そんな父の言葉に「忘れられるわけない!」「水に流せるわけない!」とダンプさんは泣きながら返します。
でも、最後にダンプさんは「水に流せない、忘れられない・・でも、お母さんを笑って暮らせるようにしてくれるんなら、それでいい・・」と父を許すことにしました。
ダンプさんには、自分の父への憎しみより「母の幸せ」の方が大切だったのです。
その後、ダンプさんは初めて父と母をリングに招待しました。試合が終わりリングの上から、不器用ながら初めて父への感謝の言葉を口にしました。
ダンプさんは、本当にやさしい女性なんですね・・。でも、ダンプさんは54歳の今でも独身です。女性として結婚するには、家族となる夫に対してどこかに不安を感じているのかもしれませんね。