日本人の4,5人に1人の人が水虫に悩んでいるそうです。
どちらかというと、「水虫=中年男性」というイメージがありますが、実は、男女の比率は、ほとんど半々です。
増えているのが若い女性です。ブーツやパンプスなどによって、足が蒸れやすい環境にあり水虫になりやすくなっているそうです。
また、ストッキングにも問題があります。ストッキングは保温効果はありますが、吸水性がないため汗をかくとどんどん蒸れてきてしまいます。
それは水虫にとって最高の環境となってしまいます。やがて、足がじゅくじゅくして水疱ができ、かゆくて我慢できなくなる水虫に苦しめられることになります。
ところで、水虫の正体っていったい何なのでしょうか?イメージ的にはジメジメしたところに生息する目に見えない虫という感じですよね。
実は、水虫の正式な病名は「白癬(はくせん)」といい、皮膚糸状菌という真菌(カビ)で、人にうつるりっぱな感染症です。
家族で使うバスマット、銭湯、プールなどでも感染してしまうことがあります。
白癬菌は、ケラチンという蛋白を栄養にして生息します。ケラチンは、髪、爪、皮膚の角質などをつくっている成分ですので、白癬菌には、絶好の繁殖場所になります。
白癬菌は、生息する場所によって、水虫(足)、ゼニたむし(体部)、インキンタムシ(股部)、しらくも(頭部)、爪白癬(爪)、手白癬(手)などと呼ばれてましたが、全部同じものです。
冬になると、女性はブーツを履きますのでしっかり対策しておかないと水虫に悩まされることになります。
また、糖尿病の人は、特に注意が必要です。糖尿病になると、動脈硬化により血流が悪くなり白血球の働きも悪くなっています。そのため足先が化膿すると、足の指が腐って切断することになってしまいます。
水虫から身を守るための方法
NHKチョイス@病気になったとき では、水虫から身を守るための色々な選択を紹介してくれました。
白癬菌が好む環境は、湿度80%以上、温度は25℃以上でカロチンがある場所です。感染ルートは、人、動物、土壌などから感染します。
●水虫の治療
水虫の治療には、塗り薬と飲み薬があります。治療の目安は、塗り薬の場合、2~3ヶ月で6000円(3割負担)、飲み薬の場合、半年で16000円(3割負担)になります。
塗り薬と飲み薬では、それぞれに長所、短所があり、症状により処方されます。
●塗り薬(ルリコン)
長所
・即効性がある
・効き目が早い
短所
・かぶれることがある
・効果がまちまり
・奥に潜む白癬菌には効果が低い
●飲み薬(テルビネフィン)
長所
・どんな症状にもよく効く
短所
・肝臓に負担がかかる
水虫の治療薬は半年から2年続ける必要があります。
●糖尿病の人のフットケア外来
糖尿病の人は神経障害や血行が悪いため、特に注意が必要です。そこでフットケア外来で、足をケアしていきます。
足裏の温度を測定し血行不良の確認や、神経状態のチェックをします。さらに、爪の手入れ、足湯洗浄など、徹底したフットケアを行います。
フットケア外来は、糖尿病の人は保険適用になります。費用の目安は、1回1700円(3割負担)です。
糖尿病の人は、爪を切りすぎたり、傷ついても気がつかないので、家族がわかりやすいように白い靴下を履いておくといいそうです。
●水虫の予防、対策
・肌着や靴下は通気性のよいもの
・靴は毎日違うものを履く
・素足で歩いたあとは24時間以内に良く洗いよく乾かす
ブーツは危険と言われても、冬場のブーツは必須アイテムですよね~。毎日履かずに1日おきで、しっかり湿気対策をして水虫対策に心がけましょう!