足腰の筋肉強化は、いろいろなところで推奨されてますよね。介護の原因となるロコモティブ症候群の防止、認知症と筋肉の関係・・。とにかく中高年になったら、足腰を鍛えなければなりません。

しかし、毎日1時間のウォーキング、週に2回の有酸素運動・・、なんて言われると、数日はなんとかもちますが、ほとんどの人が挫折してしまいます。

でも、3分間の速歩で牛乳を飲むだけでOKと言われれば、買い物の後、急ぎ足で家に帰り牛乳を飲むだけですから、続きそうですよね。

運動後に牛乳

実は、この方法、プロスポーツの世界ではよく知られていて、Jリーグのサッカー選手たちにも取り入れられている方法です。牛乳にはアミノ酸がたっぷり含まれていて、運動直後に牛乳を飲むと筋肉量が1.2倍も増えるそうです。

ポイントは、運動が終わってから30分~1時間以内のゴールデンタイムに飲むこと。牛乳のカルシウム分は骨を強くし血圧を下げる効果もあるのでカルシウム不足の更年期の女性には、まさに最適です。

さらに、免疫力はアップし基礎代謝が増え糖尿病予防や、呼吸器系が強くなり肺炎防止にもなるなど、何倍ものうれしい効果があります。

「買い物したら牛乳!」この合言葉で、来年の筋力は2割アップできそうですね。

NHK「ガッテン!」4月20日放送の「若返り効果2倍、1日3分で筋肉アップする方法 ポイントはタンパク質と甘いもの」はこちらで紹介しています。

3分歩き牛乳飲むだけでで筋力アップ

筋力が衰えると、肺炎、腎臓病、心筋梗塞、糖尿病、動脈硬化、敗血症のリスクが高まってしまいます。そのため、医療の現場では肺炎や腎臓病の人に筋力をつけることを積極的にすすめています。

腎臓の透析をしている患者さんは、透析中に脚におもりをつけ下半身の筋トレをしているそうです。それは、筋肉を鍛えると身体の中にリンパ球が増えるためです。リンパ球はウィルスや細菌と戦ったり、がん細胞も食ってくれる頼もしい存在です。

人は、病気になると、筋肉からグルタミンが放出され体内のリンパ球を活性化する仕組みが備わっています。また、筋肉は、糖をとりこみ糖尿病になりにくくするホルモンを出して動脈硬化を防ぐなどの効果があり「命の源」と言われる大切なものです。

高齢者になると今まで筋肉だったところに脂肪が入り込んでしまう「異所性脂肪」という、霜降り状態になって筋肉がつきにくくなってしまいます。

そこで、長野県松本市では、インターバル速歩を推奨し、高齢者の筋力をアップに成功しました。

インターバル速歩とは

①ややきつい速歩3分(1週間で60分)
②30分以内に牛乳(200ml)を飲む コップ1~2杯が目安です。
(低脂肪でもヨーグルトでも乳製品であればOKです。)

3分早歩きをしたら歩いてもよく、1日5セット週4日を目安に続けるといいそうです。早歩きは、自分が速いと思う程度のスピードでいいそうです。3分×5セット×4日で、週60分の運動になります。

運動量は週単位で考えればよく、30分2回でも、日曜日1時間でもいいそうで、とにかく1週間で60分の早歩きをするといいそうです。

インターバル速歩の効果

1日目 身体がほかほかしてすっきり感じる
1週間 汗をかきやすくなる
2週間 体重が1kgほど減少
1ヶ月 歩くのが楽になる
2ヶ月 身体が疲れにくくなる
3ヶ月 風邪をひきにくくなる
5ヶ月 筋力は10%UP 高血圧、高血糖20%改善
1年  山登りなどに挑戦したくなる

自分の筋肉量が衰えているかどうかは、以下のテストで見分けることができます。

サルコペニア(筋肉減少)の見分け方

①片足で靴下が履けない
→座ったりバランスを崩して足をつく

②ビンのフタが開けにくい
→握力が弱ってきた

③横断歩道を渡り切る前に青信号が赤信号に変わる
→下肢の筋力の低下

簡単サルコペニア指輪っかテスト

①親指と人差し指で輪っかを作る
②ふくらはぎの一番太い箇所にはめる
③輪っかが重なるとサルコペニアの疑い

筋力には力を出すだけでなく、色々な役目があります。ちょっとした時間を利用して、筋力アップのトレーニングをしてくださいね。