平均寿命まで、あと30年・・なんて考える歳になりますと、葬式やお墓のことが気になるようになります。
葬式の費用200万円、お墓200万円なんて話しを聞くとそんなにかかるの?って思ってしまいますよね。
墓と葬式費用を残しておくために、生前に質素倹約して死んだ後のお金を残しておく・・なんて不思議なことが起きてしまっているような気がします。
私の田舎では、大掛かりな葬式は「立派な葬式だった・・」と、地域の人に賞賛される風潮があります。
「これだけ立派な葬式、他ではありませんよ・・」なんていう葬儀社の言葉、故人を失った悲しみの何の役にも立ちません。
最近は、家族葬や、共同墓地が少しづつ増えてきましたが、それでも費用がなかったり身寄りもないため、献体を申し込む人が増えているそうです。
献体とは、自分の遺体を医学の発展のために提供すること。提供された遺体は、大学病院で、将来の医者へのための医学教材して使われることになります。
献体をするには、献体篤志家団体(献体の会)、または医科および歯科の大学へ申し込みをし、登録しておきます。
本人の申し込みの他、肉親2名以上の同意が必要となります。
人生の終わりのセレモニー、本当に幸せな形というのは、どんな終わり方なんでしょうか・・・考えてしまいますね。
献体が増えている理由
日本は、1年間に160万人亡くなるという多死社会を迎えています。
そんな中、献体をする人が増えているそうです。愛媛大学の献体会員は、1400人いるそうです。
愛媛大学で1年間に必要な遺体は60体ほどですが、希望者が年間120人もいるそうです。
献体の理由を聞いてみたところ、医学の発展のためといほか、家族に迷惑をかけたくない、経済的な理由というのがありました。
献体すると、大学側が家族に代わり火葬から弔いの式まで一式をやってくれます。
葬式の費用がないので申し込んでいた人は、受理番号がきたときは、ほっとしたといいます。
こうした、費用的に葬儀できない人に手を差し伸べるお寺があります。
徳島県阿南市の住職、佐藤日俊さんは費用が工面できない人のために、お寺の本堂で通夜から葬儀を行い、檀家さんからもらった供物を飾り付けをして10万円で行っているそうです。支払いを待つこともあるそうです。
「父や母に、どうしても葬式をだしてあげたいという人が沢山います。それを、住職がほんの少しの愛情分けてあげればかなえてあげれる」と住職はいいます。
また、施設に入っていて、身内も親族のいない人にとって自分の死後弔ってもらえる約束は、かえがたいもの。そんな人たちにも、住職は葬儀の約束しています。
佐藤住職のような、お寺さんがいっぱい増えるといいですね。