年齢とともに記憶力って落ちてきますよね。今思えば、40代後半の老眼が始まったころから、始まったような気がします。
人の名前はもちろんのこと、わずか数分前に思いついたことを忘れてしまうと、ちょっとショックですよね。
この物忘れ、歳のせいと思ってあきあらめていましたが、最新の脳科学の世界では、違うことがわかったきたようです。
人はいくつになっても、脳の神経細胞を新たにつくり続ることができるそうです。
それには、世界一受けたい授業でやっているような「アハ!体験」が必要なんでしょうか。。
認知症に関する素朴な疑問
朝食に何を食べたか忘れるのは問題なし、食べたことを忘れてしまうのがアルツハイマー病です。
65歳前に発症する若年性アルツハイマーは、遺伝的な要因が強いといわれています。
アルツハイマー病になると脳が萎縮してきますが、初期の段階ではわからず、萎縮がMRIでわかるようになるまで15年~20年かかると言われています。
アミロイドβという悪いタンパク質が脳神経を攻撃し、脳細胞を破壊してしまうため、記憶ができなくなってしまいます。
特に短期記憶を司る「海馬」がはじめに攻撃されるので、新しい情報が覚えられません。
古い情報は大脳皮質に蓄えられているので、初期の段階では影響がありませんが、やがて大脳皮質も萎縮してしまい、無表情になったり、感情のコントロールができなくなります。
脳がやられても、呼吸や心臓などの植物性機能は、脳幹という部分で制御されるので、最後まで温存されます。
アルツハイマー病には進行の段階があります。
●アルツハイマー病には進行
①記憶障害が起こる
②幻覚、妄想を抱く
③会話、日常生活が困難に
④寝たきりになる
アルツハイマー病は、なるべく早期発見し治療を受けることが大切です。
●アルツハイマー病の日常生活のチェック法
①仕事場などから帰宅するまでに時間がかかるようになった
②財布に小銭が増えた
③同じ質問を何度もする
④恋人、もしくは好きな人の不貞を疑うことがよくある
⑤何かにつけて人のセイにすることが多くなった
上記に2つ当てはまれば、要注意です。
●アルツハイマー病になりやすい危険因子
①糖尿病 ②運動不足
③喫煙 ④中年期肥満
⑤中年期高血圧 ⑥うつ
●テレビを見ながらできるカンタンなアルツハイマー予防法
指を動かす動作は、脳の広範囲な部分を活性化するのでアルツハイマー予防に有効です。
【指体操】
①両手で左右同じ指を動かします。
②なれてきたら左右1本づつ指を折る順をずらして動かします。
③それがカンタンにできようになったら、
ずらす指の数を増やし(2本、3本)難易度を上げていきます。
指と同じように脳の活動領域が多いのが顔面だそうです。
指運動や顔の動作なら、手軽にできそうですね。林先生の90歳になるおじいちゃんも指運動をやっていたそうですよ。
●記憶力をアップする方法
記憶していることを覚えているのは前頭葉で記憶したデーターは、側頭葉にしまわれています。
忘れるといこうことは、前頭葉が側頭葉からのデータを引き出せない状態です。
記憶力を目覚めさせるには、忘れたことを徹底して思い出すこと。そうすると前頭葉と側頭葉の神経回路が太くなり、記憶力が戻ってくるそうです。
また、意欲をもつことも需要です。創造性とは、記憶(側頭葉)×意欲(前頭葉)です。
歳をとると新しい発想が生まれやすくなるそうです。茂木先生いわく、「意欲のあるじじいは最強です!」
●日常生活でできる脳を鍛える方法
①雑談を楽しむ
コンピュータができなことの一つに雑談があります。雑談は、脳をフル回転させ、活性化させることができます。
②アウェイ(未体験)のことに挑戦すること
挑戦しつづける人の脳は若いといいます。環境を変えないでいると、脳は老化してしまいます。
③ど忘れ
ど忘れは、記憶の回路と前頭葉の回路を結ぶチャンスです。思い出すとドーパミングがでて嬉しくなり、神経回路が太くなります。
●記憶力アップの3箇条
①寝る・・寝ているときに、記憶の整理と定着を行います。
②情報は入れるよりだす・・書く、口にだす、説明すると記憶が定着します。
③うるさい場所で勉強する・・雑音があった方が集中力が高まります。
今回の生徒は、東大卒の林先生に、京大卒の宇治原史規さん。茂木先生の指摘した脳を活性化する方法は、すでに中学の頃から自然に実践していたそうです。さすがですね。