脳疾患になると、脳の一部が死んでしまうため後遺症が残ります。
その結果、筋肉が硬直してしまい、手や足が思うように動かなくなってしまいます。
そこから機能を回復させるには、絶え間ないリハビリが必要となります。
思うように動かない自分自身の手足に、本人はもちろんのこと、見ている側でも、つらくなってしまいます。
そのリハビリも、効果が期待できるのは、発症から6ヶ月とされてきました。
つまり、半年間の間に、脳との間に新しい神経回路をつなぐことができるかが勝負となります。
しかし、ボツリヌス菌を使うことで、リハビリの効率を上げ、リハビリ期間を長くすることができるそうです。
治療法は、ボツリヌス菌の注射をし、ボツリヌス菌の毒素で筋肉を柔らかくさせてリハビリを行います。
そうするど硬直していた筋肉が動くようになり、脳への神経をつなぐための訓練ができるようになります。
ボツリヌス菌による治療は、発症から数年たった人にも有効なので、今まで機能回復をあきらめていた人にも期待がもてます。
ただし、筋肉の硬直には有効ですが、ダラーッとしてしまっている筋肉には効果が期待できないそうです。
実際治療した患者さんの話しを聞くと、痛みがなく動かせるのでリハビリもどんどん進んでいくということでした。
この治療法は4年前より保険適用となっているそうです。治療するには、神経内科やリハビリテーション科を受診してください。
この治療と解説は、徳島大学神経内科 梶龍兒先生がしてくれました。