樹木希林さんが、乳がんになったのが2004年の夏のこと。
右乳房を全摘出したものの、再発や転移などを繰り返し、10年にわたり、がんと闘い続けてきました。
そして、2013年11月には、全身がんであることを告白。最新機器を使って治療していましたが、その治療が完了したため、今後、すべてのがんの治療をしないことを宣言しました。
樹木希林さんとがんとの闘いを振り返ってみますと
2004年夏 乳がんと診断される
205年1月 右乳房の全摘出を告白
2007年 同じ右胸にガン再発
2013年11月 全身がんを告白、副腎に新たながんを発見
2014年1月 がん治療の終了宣言
樹木希林さんが最後に受けた治療法は、4次元ピンポイント照射というものです。
順天堂大学 樋野 興夫教授の説明によりますと4次元ピンポイント照射装置とは、呼吸により微妙に位置がずれてしまう場所にあるがんも追尾して照射することができる最新の放射線治療機器だそうです。
この治療機器を使って、全身がんの治療をした希林さんは今、元気で普段通り生活しているそうです。
一般的に、がんは5年間再発しなかった場合、大丈夫とされていますが、乳がんの場合は、まれに20年後に再発する場合もあるそうです。
希林さんは、以前のインタビューで「がんとは、つきあいたくないけど、出てくるものはしょうがないですよね・・・。わたしの場合、日々の生活はがんを受け入れるという形なんですよ」とおっしゃってました。
その言葉からすると、「これまで、がんと十分に闘ってきたので、あとは天命を静かに受け入れよう」という意味なのでしょうか。
希林さんは、1943年生まれで今年71歳。常に第一線の女優として活躍してきた素晴らしい実力と、どんな運命も淡々と受け止める女性の強さを感じますよね。
おそらく、今回の「がん治療終了宣言」は彼女の強さの一つだと思います。
何かの番組で「私が死んでも、息子の本木が『おくりびと』をやってるので安心ですよ」と笑って話しているのを思い出しました。
人生どうあるべきか、どう生を着地させるかは自分次第。人生の先輩として、希林さんの生き方にしっかり学ばせてもらいたいと思っています。