脱腸って言葉は、よく聞いていますが、具体的に何が原因で、どんな症状なのか分からない方が多いですね。なんと、自分が脱腸になっているのに、気がつかない人もいるそうです。

脱腸は、鼠径ヘルニアと呼ばれます。鼠径とは、「太ももの付け根」のことをいい、ヘルニアは「はみ出している」という意味です。

足の付けにには、人が成長する過程でできた3つの穴があり、その穴を通して、腸がでてきてしまいます。

穴のでる場所で、外鼠径ヘルニア、内鼠径ヘルニア、大腿ヘルニアと分けられ出る場所によって、特徴や症状の違いがあります。

脱腸になると、立ち上がったり、お腹に力をいれると足の付根にポコンとして膨らみができるのですが、手で押すとずぐに引っ込んでしまうため、これが脱腸と気がつかない人も多いそうです。

その他、腸の病気として腸の通り道の一部が膨らんで空間ができてしまう大腸憩室というのがあります。この憩室に便やバリウムのカスがたまって炎症を起こすこともあります。

そこで、腸の穴にかんする悩みを、一気に解決。脱腸の誤解や、10秒でできる脱腸発見法など、腸の病気に関する対策です。

脱腸と大腸憩室の発見法

脱腸と聞いて、正確にその状況を書いている人はほとんどいませんでした。多くの人がおしりからでているイメージで、脱肛と勘違いしている人が多かったですね。

でも、脱腸の手術は消化器系の外科手術で一番多く、盲腸は6万件ですが、なんと年間16万件あるそうです。

街で100人の脱腸調査したところ10人いましたが、そのうちの3人は、自分が脱腸であることを気づいていませんでした。

脱腸は、お腹の腹膜から腸からはみ出してしまいます。それが、戻らなくなってしまうと腸が壊死してしまいます。

脱腸の原因は、いきみなどによる腹圧の上昇と思いがちですが、それは、まったく関係ありません。

実は、胎児の時に背中にできた未分化性腺が、卵巣と精巣に分化し鼠径部(股部分)へ落ちてくる時の穴が空いています。

その穴から何らかの原因で腸がはみ出してしまいます。男性に多く、前立腺手術の経験者は、なりやすいと言います。

初期症状では痛みもないので、手で押し戻して生活している人が多くいますが、手術以外では、絶対に治らないので、消化器の専門家で手術をしてください。

穴を人工の膜で閉じれば、完全に治すことができます。

●鼠径ヘルニア(脱腸)の検査方法

①昔流行ったコマネチのように、股に手をおき手のひらをお腹にあてがいます。

②せきをしてお腹に力をかけます。体の仲から手を押すものがあるかをチェックします。

押だす感じがあれば、脱腸の可能性があります。

女性の場合には、太ももから出てくる大腿ヘルニアもありますので太もものところもチェックしてください。

いつも手で押して元に戻っていたのが、押しても戻らなくなって硬くなり、痛みが出たらすぐ病院へ。

60代の3人に1人が大腸に穴があいている大腸憩室

大腸の壁に蜂の巣のように、無数に穴が空いてしまい大きいのになると深さ2cmにもなるそうです。

これは便秘と関係しており、便秘になると腸内の圧力が高まり腸の壁が膨らんでしまいます。そこに便がたまり炎症を起こしてしまうのです。

最悪は、腸の外に便がでてしまうと命に関わります。

食物繊維を食べている人はなりにくいことがわかっており厚生労働省では、予防のため食物繊維を1日20g(日本人平均は13g)摂ることをススメています。