私たちの世代は、牛乳にまつわる話しがいっぱいありますね。小学校の頃、給食当番が2人がかりでアルマイトの器に大きなポットで注ぎ回った脱脂粉乳時代。
「いただきまーす」の頃になると、薄い膜が張ってしまいそれをどうしたらいいか、迷ったことを思い出します。
中学になってガラス瓶牛乳になり、そしてテトラパック。そう考えてみますと、私たちが元気に大人になれたのも牛乳のおかげかもしれませんね。
そして、今あらためて牛乳の効果が見直されているようです。最新の研究では、血圧を下げる効果、筋肉を修復する効果、熱中症効果、美肌効果など、天然の完全栄養食品としてさまざまな効果があることが解りました。
中高年以降では、骨粗しょう症を防ぐための必需品でもある牛乳ですが、においがダメや、お腹を下すなど苦手な人もたくさんいます。
そこで、体質に合わせた牛乳の選び方や、ゴロゴロしない飲み方、減塩効果やビタミンDを補完した「乳和食」絶品メニューも教えてくれます。
まさに、牛乳とは一生のお付き合いになりそうですね。
牛乳の筋肉増進効果
運動をした後に牛乳を飲むと、筋力を増やす効果があるそうです。これは牛乳の成分には、筋肉の材料となるアミノ酸が含まれているためです。
今までは、牛乳の成分ではカルシウムばかりが注目されていましたが、筋肉や血を合成する材料に使われていることが明らかになりました。
スポーツ医学では、運動した直後が非常に大切でゴールデンタイム(GT)と読んでいます。
そのGT(運動直後30分以内)に牛乳を飲むことで半年で1.2倍も筋肉を増やすことができるそうです。
50~70代のウォーキング愛好家の人は、運動後の牛乳を取り入れ腰痛改善や、お尻に筋肉がついたとの報告がありました。
その他、筋肉が増えると、太りにくくなる、生活習慣病の予防にもなります。
牛乳の血圧を下げる効果
毎日牛乳を飲んでいる人は、血圧を下げる効果があります。秘密はカルシウム。血液中にカルシウムが不足すると、骨にふくまれているカルシウムが溶け出します。
一部のカルシウムは血管の壁に取り込まれ、血管が固くなるため血圧が高くなるそうです。牛乳を飲むことで、それが防げます。
牛乳のカルシウムは、他の食品に比べて大変体内に吸収されやすいそうです。
美肌効果
牛乳をとると、肌の水分量、キメもアップすることが知られています。牛乳に含まれるビタミンA、ビタミンB2・B6 タンパク質が、美肌効果を高めているそうです。
牛乳苦手の克服法
・牛乳特有のニオイ
120℃で2秒の超高温殺菌のときにタンパク質が変性してなるそうです。63℃で30分の低温殺菌だと、牛乳特有のニオイもせず味も全然違います。
・コクがほしい人
牛乳に圧を加えることで脂肪球を砕き、均質化をします。この工程をしないと、ノンホモ牛乳になりコクがあります。
【パックの種類表示】
・牛乳(成分無調整) 脂肪分3.0%~
・低脂肪牛乳 脂肪分 0.5~1.5%
・無脂肪牛乳 ~0.5%
カルシウム量は替りませんが、ビタミンAは脂肪に溶けているので美肌効果を求める人は、牛乳をオススメします。
上記意外に9種類あり、殺菌や均質化してない生乳(せいにゅう)脱脂乳などがあります。
・おなかゴロゴロ
「乳糖不耐症」の人は、乳糖を分解する酵素(ラクターゼ)が少ないため乳糖が分解されず腸まで届いてしまい、ゴロゴロしてしまいます。
ヨーグルトなどの乳酸菌を毎日とることで、半数の人は体質を改善することができるそうです。
今ブームの「乳和食」
・さばのミルク味噌煮
牛乳を加えて煮込むことにより、すこしまろやかな味に仕上がります。
【材料・2人分】
・さば 2切れ ・みそ 大さじ1
・酒 大さじ2 ・砂糖 大さじ1
・赤とうがらし 1本(半分にして種を除く)
・牛乳 100ミリリットル
【つくり方】
1.鍋に、さば、みそ、酒、砂糖、赤とうがらしを入れて牛乳を注ぐ。
2.火にかけて沸々としてきたら、落としぶたをして中火~弱火で約10分煮て、そのまま冷やす。
・高野豆腐のミルク煮
牛乳だけで戻します。コクの深い味わいになります。
・フワフワがんもどき
温めた牛乳に酢を入れるとカッテージチーズになります。牛乳から分離した固形分につなぎの卵と、片栗粉を入れて揚げてフワフワがんもどきをつくります。
分離した液体のほうは、乳清(ホエー)と呼ばれるこの液体にはタンパク質が含まれています。
お米をたく時に、この乳清を混ぜて炊き上げます。これらを「乳和食」といい、今ブームになっています。
料理研究家 小山浩子さんが考えだした乳和食レシピは1000種類以上です。1食で塩分を2g以下で抑えられる、理想的なレシピだそうですよ。