梅雨と言えば、高温ジメジメの季節。最近は5月でも30度を越える日があり、温帯というより亜熱帯に近い気候になってきたような感じですよね。

お風呂や台所、壁などにでてくる黒カビは、カビ取り剤などで一時はキレイになるものの、すぐにまたでてきます。

そんな頑固なかびを死滅させるには、消毒用のエタノールが一番いいそうです。エタノールが、カビのタンパク質を分解しあっという間に殺してしまうそうです。

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人の命に危険を及ぼすカビがあるので、注意が必要です。風呂や台所に繁殖するトリコスポロンというカビは、吸い込むとアレルギー性の肺炎を起こし、最悪死に至ることもあります。

また、毒性の非常に強いアスペルギルス・フミガータスは、エアコンなどホコリの中に生息するカビです。ホコリ1グラムに100万個のカビが生息していて、感染するとその毒性により、年間1000人も亡くなっているそうです。

カビの胞子は耳や鼻の中から入ってくるので、本格的な梅雨を迎える前にしっかりカビ対策をしておきたいですね。

世界一受けたい授業では、「人体を襲う危険なカビ!世代別に注意すべきカビ」について、矢口貴志先生が教えてくれました。

世代別に注意すべき危ないカビここから

腕の中の黒い部分は、カビが侵入して皮膚の炎症を起こしたものです。このカビはエクソフィアラという黒カビで、小さな傷から侵入し感染し炎症を起こします。脳に侵入すると死に至ります。

家庭でカビが生息している場所トップ3

第3位 受話器の奥く場所
第2位 洗濯機
第1位 水道の蛇口

耳がかゆい、聞こえづらいなどの症状が、カビが原因となっていることもあります。これは外耳道真菌症といい、耳の掃除のし過ぎで耳の中に傷ができ、そのギズから菌が侵入してしておこります。

鼻水、鼻づまりが治らない原因がカビのこともあります。カビが鼻の内部で繁殖し、副鼻腔真菌症を起こしてしまいます。鼻の中で4cmの大きさに成長することもあるそうです。片側だけにおこるので、花粉症などの鼻づまりと見分け方ることができます。

2004年、ケニアでは、とうもろこしに付いたアスペルギルス・フラバスというカビで、125人が亡くなりました。この菌はナッツなどに繁殖するので、ナッツの量り売を買う場合には、かび臭くないかどうか確認してください。

みかんや、お餅などについたカビにも注意が必要です。カビの菌は目に見えませんが、かなり深いところまで侵入しているので、青いカビの部分だけを削ってもダメだそうです。なるべく食べないようにしたほうが安心です。

子供が気をつけたいカビ

①学校で使うリコーダー
内部にカビが繁殖しますので、使い終わったら口や指の触れる部分をきれいに拭き、分解して清潔を保ってください。管楽器の中に喘息を起こす400種類のカビがいたというデータもあるそうです。

②ソファーの隙間
ソファーの隙間のほこりに、アレルギーの原因となるクラドスポリウムが生息しています。

③お風呂のおもちゃ
水分の多いお風呂のおもちゃにエクソフィアラという菌がつきます。こまめに洗って、よく乾かしてください。

お母さんが気をつけたいカビ

①スマートフォンのカバー
カバーの隙間に、アレルギーの原因のペニシリウムが生息します。

・加湿器
アレルギーの原因のクラドスポリウムが生息します。そのまま使うと水蒸気と一緒に空気中に放出してしまいますので、取扱い説明書に従いこまめに掃除してください。

お年寄りが気をつけたいカビ

・枯れた草木
草木には、スボロトリックスシェンキーという菌がついてます、傷口から侵入しますので、素手で作業を行わず、ゴム手袋をしさらに上から軍手をして作業してください。

・公園などの鳩のフン
高齢者に危険なクリプトコッカス・ネオフォルマンズが生息しています。肺から脳へいき死に至ることもあり、2013年で28人も死亡しています。公園など鳩のフンの多いところには、なるべく行かないようにしてください。