誰でも風邪や頭痛など、突然体調を崩すこともありますが、「これって普通じゃないかも・・」と感じるときがあります。
このケースの44歳の主婦はまさしく、そんなケースです。
元気いっぱいの奥さん。毎日、主婦仲間とのバレーボールで練習し、体力的にも精神的にも自信があります。
しかし、2ヶ月前より、関節、胸の痛みが起こるようになりました。
身体もだるいので風邪かなと思って市販の風邪薬を飲みますが、ちょっと良くなっても、すぐに元の状態に・・。
しかも、この症状は、なぜか夫の出張する2週間おきに症状が現れます。もしかして、夫が原因の夫源病?
この主婦に隠されている病名は・・
国保旭中央病院 塩尻俊明先生が、その病名を導き出してくれます。
主婦を襲った謎の病気
患者さんの病状の経過
2ケ月前 セキやのどの痛み
1ケ月半前 すっかり改善
1ケ月前 セキと喉の痛みが再発
3週間前 膝や肘の関節がじゃわっと痛み37度の発熱
2週間前 すっかり回復する
2日前 また咳ののどの痛み
前日 ひねると胸の痛み鼻の赤み、熱は38度
疑われた病気は・・
アレルギー性肉芽腫性血管症
アレルギー性の反応により肉芽腫が起きて末梢神経のしびれが起こります。
成人発症スティル病
1日のうちで高熱がでたり下がったり、微熱が続く原因不明の病気
異所性子宮内膜症
子宮の内膜が子宮以外の場所で内膜と同じ症状を示す
全身性エリテマトーテス
女性に多くみられる病気で、全身にいろいろな症状をだす病気、鼻の上に特徴的な蝶形紅斑がでる、などでした。
最終診断・・・「再発性多発軟骨炎」
全身にある軟骨などに炎症が起こるため軟骨のある肘や胸、鼻、耳に痛みがでてきます。
ステロイド剤や免疫抑制剤で治療し、日常生活が問題なくおくれるまで回復できるそうです。