なかなか治らない腰痛。整形外科に行ってレントゲンをとり、整骨院に行ったり、マッサージをうけてもなかなか治らないですよね。

最近では「腰痛の8割は、原因不明」と言いわれてますし、こんなに痛いのに絶対なにかある・・と思っている人は多いのではないでしょうか。

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そんな時には、セカンドオピニオンを受けるといいそうです。といっても、次に見てもらうセカンドオピニオンの先生の腕もなんか心配・・。

名医に診てほしいけど、忙しくて診てもらえそうもないし・・、誰が名医で誰がヤブなのか本当にわからない。医師に点数つけてくれるといいんですけどね。

4月21日放送「みんなの家庭の医学」は、セカンドオピニオンSP。腰痛で悩んでいる人が名医のセカンドオピニオンを受けたところ、腰痛ではなく圧迫骨折だったようです。

圧迫骨折は、骨粗しょう症の高齢者の女性によくみられる症状で、骨がもろくなり脊椎の円筒状の骨が圧力でつぶれてしまう症状です。

腰痛と思っていると、圧迫骨折だったという人は、けっこう多いようです。番組では「圧迫骨折を早期発見する方法」を教えてくれました。

みんなの家庭の医学の内容です

腰痛で悩む人は2800万人いますが、腰痛の原因は15%しか特定できず、約85%が原因不明だそうです。

埼玉県医科大学病院 宮島剛先生はこれまで3万人の腰痛に悩む患者さんを救ってきた腰痛のエキスパートです。

宮島先生の診断は、詳しく問診することから始まります。また、通常の腰痛診断ではレントゲン撮影は2枚ですが、宮島先生は5枚撮影します。

理由は、高齢者の場合には、腰痛の原因が腰より上の背中に原因があることが多く、腰だけのレントゲンだと背中の異変を見逃すことになってしまう可能性があるためだそうです。

また、先生は撮影したレントゲン画像を手作りの筒を使い、それを覗き見することで画像を精査して原因を突き詰めていきます。

50代の女性は、介護の母を抱きかかえた時、腰に激痛が走り痛みで動けなくなってしまいました。近くの整形外科を訪ね、診療を受けた結果は、加齢による骨粗しょう症で起こる圧迫骨折でした。

骨粗しょう症は、骨の内部が麸菓子のように内部がスカスカになってしまう病気で閉経後女性ホルモンが減少してしまうことで起こりやすくなります。

骨に荷重がかかってしまい、骨が潰れてしまったとの診断でした。骨密度を測ってみると、67%(若い人は80%)でした。

コルセットと痛み止めを処方してもらい様子を、みることになりました。また、食事ではカルシウムを摂取を心がけていたところ、腰痛の改善がみられました。

しかし、1ヶ月後、再び腰部に重い痛み、体がだるくなり再診断を受けました。結果は、骨が変形したまま固まってしまったためとの診断で、炎症を抑える薬が処方されましたが悪化する一方でした。

そこで、埼玉県医科大学病院 宮島剛先生を訪ね診療をうけます。

宮島剛先生は、問診を実施し患者にだるさ(倦怠感)と喉の渇きをがあることを聞き出します。また、5枚のレントゲン画像により、微小の圧迫骨折が2カ所起きていることを発見します。

そこで、ただの加齢による骨粗しょう症でないと判断し血液検査を行いました。

結果、副甲状腺ホルモンが過剰に分泌されていました。副甲状腺に腫瘍等ができ様々な症状を起こす原発性副甲状腺機能亢進症を発症してました。

副甲状腺ホルモンは、血液中のカルシウム濃度を調整しており、それがうまく機能できないため血液中カルシウムが流れだし骨粗しょう症になっていたのでした。

原因が加齢による骨粗しょう症でないため、薬がきかず症状がどんどん悪化してしまっていたのです。患者さんは、副甲状腺ホルモンの治療により、骨粗しょう症も改善し、腰痛も改善することができました。

圧迫骨折チェック法

①症状チェック
圧迫骨折を起こすと、腰痛、背部痛の他に、胸焼け、胃もたれ、食欲不振、息ぎれ、便秘など特徴な症状がでてきます。

これは、背中が丸くなって腹部の空間が狭くなるため、胸焼けや胃もたれ等の症状がでてくるそうです。また、胃が圧迫され逆流性食道炎が起きやすいくなります。圧迫骨折患者の4割に逆流性食道炎が見つかっているそうです。

②身長が3cm以上縮んでいる
圧迫骨折を起こすと骨が潰れ身長はが縮んでいきます。一番高かったときと比べ2cm低くなったら、要注意、3cm異常低くなっていたら圧迫骨折の可能性大だそうです。

③わき腹に指は3本以下しか入らない

骨盤と肋骨の間に手を差し込んで、その間に指4本以上はいれば正常、指3本以下の場合には圧迫骨折の可能性があり。

60代以上の女性のおよそ3人に1人が骨粗しょう症を患っているといいます。圧迫骨折を経験していても気がつかない人が多いそうです。

圧迫骨折は、固定していれば1、2ヶ月で治ります。その間に骨粗しょう症の治療をすることが最も重要だといいます。

圧迫骨折チェック法の一つでも当てはまれば、圧迫骨折の疑いがあるので、病院で診療を受けてくださいとのことでした。