中高年になると、とにかく持久力が落ちますよね。ちょっと動いただけでも、とにかく息がきれる・・。

駅の階段、ちょっとした坂道などでも、ハァハァと息が上がってしまいます。

階段

昔、あんなに簡単にしてたラジオ体操も、もはや準備体操でなく強度の運動という感じですね。

息切れの原因は加齢による体力低下ばかりでなく、肺の病気や心臓、貧血など血液など、重要な病気が原因となっていることが多いといいます。

「みんなの家庭の医学」(テレビ朝日)では、あまり知られてない病を、聴診器でつきとめる名医 音羽病院 長坂行雄先生の診療ケースを紹介しました。

原因不明の息切れの原因は再発性多発軟骨炎

長坂行雄先生は、呼吸器の専門で聴診器一つで40種類を超える呼吸器系の病気を聞きわけます。

50歳主婦の場合、歩道橋の階段を登ると息切れが・・さらに、1ヶ月後には歩いているだけで息切れがして、胸から奇妙な音が聞こえるようになりました。

近くの病院で診断を受けたのですが、レントゲンの結果は肺にも影がないことから、気管支ぜんそくとのことでした。

吸入タイプのステロイド剤を処方してもらい一時的に症状も改善しましたが、その後薬が効かなくなりました。

そして、家の中の移動もできなくなり、声もでないほど苦しい事態になってしまいます。

原因不明の病に怯える彼女に対して担当医は、呼吸器系の名医「呼吸音のスペシャリスト音羽病院 長坂行雄先生」のセカンドオピニオンをすすめました。

長坂行雄先生が聴診器で聞くと、喘息に限りなく近い音がしました。しかも左右の音がほとんど同じでした。次に首に聴診器を当てると首からも音がします。

先生は彼女の鼻筋にある、5ミリほどのくぼみを発見、呼吸器科ではなく耳鼻科への診療をススメました。

名医の視点

①横になると楽になる
②左胸と右胸の音が一緒
③鼻にあるくぼみ

診断結果

再発性多発軟骨炎・・何らかの原因で全身の軟骨が破壊されてしまう病気で、詳しい原因や治療法が確立されてない病です。

軟骨は、鼻、耳などのほか、呼吸をつかさどる気管にも軟骨があります。この病気にかかると、軟骨が炎症を起こし気管自体が狭くなってしまいます。

気管支炎の場合は、左右対称の音になることはありません。つまり、左右対称になるのは気管が狭窄していたのです。

治療

症状に対処しながら投薬治療により元気になったそうです。

息切れの原因が30秒でわかる簡単チェック法

息切れの原因は2つあります。一つは、肺などの呼吸器系の異常によるもの。もう一つは心臓などの循環器によるものです。

呼吸数、脈拍数をそれぞれ15秒づつ測るだけで、肺と心臓のどちらに異常があるか見当がつきます。

息切れのする人や、自覚症状のない方でも異常が見つかることもありますのでやってみてください。

準備として、紙に5つの四角を横並びに描きます。(中に数字を書けるように大きめに四角を書く)

①呼吸数・・15秒間で何回呼吸するか測定します。お腹に手をあて、吸ってはいて1回と数えます。

・今測った呼吸数を4倍にする。その数字を5つの四角の左から2番めに書く
・今測った呼吸数を5倍にする。その数字を5つの四角の右から2番めに書く

②脈拍数・・脈拍数は利き手でない方の手を測ります。手首を少し越えたあたり、その内側を人差し指と薬指で押し測ります。

15秒で何回脈打つかチェックします。

・脈拍数が呼吸数の4倍より小さい場合には、一番左の四角に書きます。
・脈拍数が呼吸数の4倍と5倍の間、もしくは同じ場合は、真ん中の四角に書きます。
・脈数が呼吸数の5倍より大きい場合には、一番右側に書きます。

そして、それぞれをA・B・Cとします。その該当する場所で肺、もしくわ心臓に問題のある場所がわかります。

check

・Aに該当した場合・・肺に問題あり
ゼーゼー音がする、咳やタンがでる横になると息切れがする人は、呼吸器内科で詳しい検査をオススメします。

・Cに該当した場合・・心臓に問題あり
血圧が高い、喫煙している、息切れしやすい人は、循環器内科で心電図やレントゲンで一度検査を。

・Bに該当した場合・・正常です。

息切れは太り過ぎや運動不足でも起こりますが、病気が隠れていることがあります。

上記の方法で異常があった方は、一度病院で診察を受けてみてくださいね。

肺に問題がある人は循環器科、心臓に問題のある方は循環器科になります。