友人からの年賀状に「ぽっくり病と診断されました・・。」という文面がありましたので、気になって調べてみました。

ぽっくり病と言えば、お年寄りの理想的な亡くなり方として「ピンピンコロリ」の俗称だと思っていたのですが、最近、東南アジア地域に多く発生する、心臓細胞の遺伝子異常が原因の病気であることがわかったそうです。

正式な病名は「ブルガタ症候群」といいます。

「ブルガタ症候群」の人には、特徴的な心電図の波形がみられます。1000人の心電図を検査すると、1人~10人が発見されるそうです。

圧倒的に男性に多く発症し、心室細動を起こし、「唸り声」「ケイレン」「呼吸困難」「卒倒」「チアノーゼ」などの症状を起こし、あっという間に亡くなってしまいます。

睡眠不足、喫煙、飲酒、興奮、疲労などが誘発原因となり、85%は夜中の睡眠中に起きるそうです。

生涯、発症しない人もいるのですが、以下の人は要注意。

1.男性であること
2.家族の中に急死者や突然死した人がいる
3.意識消失発作(失神)、失神の前兆、心室細動などの経験がある
4.心電図で予後不良タイプと診断された人(所見の変動、負荷試験など)
5.遺伝子異常が判明している人(SCN5A遺伝子の変異)

心室細動が起きた場合には、一刻も早く心臓を正常に戻す必要がありますので、即救急車を手配します。

心肺蘇生

この時、救急車が到着するまでの間も、「心肺蘇生」で心臓を動かし、脳に血液を送りつづけておく必要があります。

そのため「ブルガタ症候群」と診断された人は、家族の人に「心肺蘇生」を学んでもらっていると安心です。

心肺蘇生術は、消防署などの講習会に参加して学びます。(最寄りの消防署などに電話して聞いてください)

治療法として、体内埋め込み式の「除細動器」を付けるという方法があります。

心臓がケイレンすると同時に、除細動器が自動的に駆動して心臓の動きを正常に戻してくれます。

「ブルガタ症候群」の診断を受け、要注意の項目に当てはまる人は、ぜひ、なんらかの対応をお考えください。