不妊、それは結婚した女性にとって、とっても辛い現実を突きつけます。相手ばかりか、双方の両親からの期待に応えようとしてもなかなか、かなわない現実。

不妊は、晩婚により妊娠時期が、どんどん高齢化していることが大きな原因と言われています。

卵子は30代後半になると「老化」してしまい、妊娠しずらくなってしまうのです。しかし不妊は、女性側の問題ばかりでなく、半数は男性が原因であることもわかってきました。

不妊の知識が著しく乏しい日本社会の中でどんな体制が必要で、どんな教育が必要なのか・・。専門家、不妊治療経験者、視聴者を交えて考えます。
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不妊治療により、体外受精で出産する割合は35歳より低下し、40歳では7.7%、45歳では0.6%に落ちてしまいます。

これは、卵子の数が減少し質も低下する「卵子の老化」が起こっているためです。

晩婚化が進む中、最も妊娠しやすい時期を逃していること男性が不妊の検査を受けることのためらいで、逃してしまうことにあります。

現在、日本では、不妊治療の検査、治療を受けている夫婦は実に6組に1組の割合だそうです。

不妊は先進国の共通の悩みですが、特に日本は不妊に対する教育も体制もできてないため、より深刻な問題となっています。

卵子は0歳の時には、役200万個ありますが、年齢とともに減少していきます。

血液中のホルモンを調べることで、卵子の残りが数わかり、それにより妊娠のしやすさが判断できます。

不妊の原因は女性に問題がある場合が65%、男性側の問題がある場合には、48%だそうです。

放送以降、男性の意識も徐々に変わってきました。男性不妊の治療を受けた患者さんが2割増えたそうです。

男性側の原因は、精子の数が極めて少ないことや運動能力が低かったりすることによるものです。

男性が無精子症の場合、micro-TESE(マイクロテセ)と呼ばれる手術で、精巣の中から精子を取り出すことで、受精の可能性を見出します。

今マイクロテセの手術ができるのは、日本で10人ほどしかいないそうです。また、男性の不妊治療の専門医は全国で45人しかいないため絶対数が完全に不足しているといいます。

フランスでは、不妊の問題に国や社会が一体となり取り組んでいます。不妊は個人の問題ではなく、社会の問題ととらえていることによります。

フランスの場合には、不妊治療は男女2人で行います。その治療結果、男性も35歳を過ぎると、受精しずらくなることがわかってきました。

フランスでの不妊治療費は、女性が42歳まで全額保険が適用されます。

日本の場合、体外受精にかかる費用は1回20万~40万円かかります。(年収に制限がありますが、一部助成金があります。1回につき15万円、年に2回まで、期限は5年間だそうです。)

マイクロテセでの体外受精の場合には、平均で100万円以上かかるそうです。

会社の理解が得られず、仕事と不妊治療の両立は難しいそうですが、徐々にですが、不妊治療に関して理解をする会社がでてきたといいます。

番組にでていた先生は、兵庫県神戸市 英ウィメンズクリニック 男性不妊症専門医 石川 智基先生です。