ヨーグルトと言えばブルガリアですよね。最近は、腸内環境を整える発酵食品のNo.1と言われ、発酵食品と言えば?と聞かれれると「ヨーグルト」と答える人が圧倒的です。

ヨーグルトの発症は海外ですが、日本にも優れた発酵食品が多数あります。漬物などは日本古来の発酵食品ですが、その中に花粉症に効果があると言われる漬物があります。

それは、長野県の木曽地方の伝統的な漬物である「すんき」です。

すんきの材料は、赤カブの一種の葉っぱだけ使います。

すんきの材料

漬物は普通、塩でつけますが、すんきは塩を使わずただただ乳酸発酵させただけの漬物です。

すんきは、10月と11月の限られた時期だけに作られます。赤カブの一種の葉っぱを細かく刻み、そこに前回作ったすんきの汁を入れます。これが発酵に必要な種菌になります。

木曽地方は、かつて海から運ばれる塩がとても高価で、「米は貸しても塩貸すな」と言われてきました。そこで、塩を使わない漬物が生まれた考えられています。

すんきに注目したのは、元信州大学教授 保井久子さん。先生が長野県でアレルギー調査の研究を行った時、アレルギー症状を持つ人の割合が長野と松本では44.3%に対し、木曾町では16.9%と低かったことに注目しました。

何が原因が突き止めた結果、多種多様な乳酸菌が生息している「すんき」にたどり着きました。

すんきには、数十種類の乳酸菌が含まれていますが、その中で特に花粉症に効果があると言う「乳酸菌Sn26」と言う菌があります。

その「乳酸菌Sn26」を豆乳に入れて、花粉症の季節の前に「すんき豆乳」を飲んだ患者さんは、花粉症が楽になったと言う報告があります。

実験は、1月下旬から3月上旬の6週間に、「すんき豆乳」などの発酵食品を毎日100g摂取します。

花粉症が軽くなったかどうかは気持ちの問題もあるので、自分の感想の他、血液検査も行いました。

実験に参加したのは花粉症の6人で、6人の内訳は、IgEの値が高い人が3人、普通の人が3人です。そのうちIgEが高い3人のうち2人の値が下がり、そうでない人の3人は横ばいか上がると言う結果がでました。

発酵食品に含まれる乳酸菌は、IgEを基準に戻すと言う働きがあります。高すぎる人は低く、低すぎる人は高くなります。

アレルギー患者さんと言うのは、免疫のバランスが悪くなっていることが分かっています。そこで、乳酸菌を摂取すると免疫細胞のバランスが良くなり、アレルギーが軽減すると考えられます。

花粉症が辛い人は、日本の乳酸菌食品「すんき」ですね!