ストレッチと言えば、体を伸ばすのが当たり前と思っていたのに、伸ばさないストレッチなるものがあるそうです。

アロンガメントジナミコ

またそれが、体の柔軟性が増すばかりか、筋力もアップし、転倒しにくい体になるとか。さらに、血流も良くなるので、肩こりの解消も期待できると言います。

そんな伸ばさないストレッチは、ブラジルではもう当たり前で「アロンガメント・ジナミコ」と言うそうです。アロンガメントはポルトガル語で「柔軟体操」と言う意味。元サッカー日本代表選手のロペスさんもおススメです。

ロペスさんは、元ブラジルサッカー選手。約20年ほど前、Jリーグや日本代表選手として大活躍。私も大好きな選手の一人で、1997年日本に帰化し、名前を呂比須 ワグナーとしましたね。ブラジルと日本と2つの国籍を持っています。

伸ばさないストレッチは、1日3分行う程度で効果があるそうです。しかし、伸ばすからストレッチじゃないの?と思いますが、伸ばすとかえって逆効果、伸ばさなくてもストレッチと同じ効果があるんだとか。

そういえば、サッカー選手は練習を始める前に、ランニングをしながら手足を動かす「ブラジル体操」をやっています。これは動的ストレッチと言うそうで、ピョンピョン跳ねながら関節の可動域を広げ、転倒防止やケガの予防にも効果があるそうです。

プロの世界では、運動前の準備体操は、静的ストレッチより動的ストレッチを取り入れているんですね。

サッカー選手は、たとえ押されても転ばないバランス力と筋力をつける必要がありますので、転倒しやすくなるシニアにとったらとても参考になりそうな内容です。

アロガメント・ジナミコ「伸ばさないストレッチ」、マスターしたいですね。

動的ストレッチ「アロンガメントジナミコ」で転倒防止

ストレッチは、1975年、今から40年前にボブ・アンダーソンが、肉体と精神のパファーマンスを向上させ怪我を予防する運動として「ストレッチング」を提唱し、世界中でブームになりました。

しかし、1998年オーストラリア陸軍でテストしたところ、ストレッチに怪我を防ぐ効果はないという報告がありました。

1538人のオーストラリア陸軍で実験し怪我の確率を調べたところ、ストレッチしたグループとストレッチなしのグループでは、怪我の発生率がほとんど変わらず、ストレッチに怪我予防の効果はないという結果が発表されました。

以降、ストレッチの効果を否定する報告が、世界中で上がってきているそうです。

ストレッチは、身体の柔軟性は上がるけれど、10%以上の筋力や瞬発力の低下が起きてしまうそうです。

理由は、ストレッチをすると筋肉が伸びてしまい、筋肉がパンツのゴムが緩んだような状態になってしまうためだそうです。この状態は2時間程持続してしまいます。つまりその間、筋力と瞬発力は低下しているということになります。

そのためブラジルのサッカー界では、始まる前にストレッチは行わず、「アロンガメント・ジナミコ」という動的ストレッチ法を取り入れています。

従来のストレッチは、時間をかけて負荷を与えながら筋肉自体を伸ばしていきます。アロンガメント・ジナミコの動的ストレッチは、可動範囲の8割程度で関節を繰り返し動かしながら筋肉を温めながら可動範囲を拡げていきます。

番組では、この動的ストレッチを「ふりふりストレッチ」と名付け、5人のメンバーで2分間実験をしたところ、ヤる前に比べ柔軟性は27%アップ、筋力は20%アップしていました。

広島カープの前田健太選手がやっている、投球前に腕をグルグル回す、マエケン・ダンスも実は、動的ストレッチです。この運動は、前田選手が独自に編み出したものだそうです。

ふりふりストレッチ(動的ストレッチ)をすると、筋組織を動かすための信号を合わせることでパワーもアップし筋肉も温まるため、強い筋力とケガをしにくい身体を作り上げることができます。筋繊維のタイミングがそろうと、筋力・瞬発力が大幅にアップするそうです。

従来のストレッチは、手足の冷え解消、高血圧・動脈硬化改善などに効果があります。また、副交感神経が活性化されリラックス効果があるので、どちらかと言うとクールダウンに適しているそうです。

ふりふりストレッチ(動的ストレッチ)は、従来のストレッチの効果に加え、ケガの予防や瞬発力のアップに効果があります。この事実は、まだ日本のスポーツ界ではあまり知られてないそうです。

●転倒予防のふりふりストレッチ

①壁や椅子などでしっかり体を支える

②ももを徐々に高く上げて動かす範囲を大きくする(4回目で一番高くあがる感じ)

③慣れてきたら、足を後ろまでひき振り子のように動かす(左右10回ずつ)

●肩こりを治すふりふりストレッチ

①指先を肩に手をつけて体を動かさず上から前に肩だけを回す(左右10回)

②ひじが身体の真横にくるようにして、腕を真上にあげ三角形をつくり、真横に下ろす(上下の動きを10回)

●腰痛予防のふりふりストレッチ

①膝を軽く曲げ背中をまるめ、肩をストンと落とした状態で、おしりを横にゆっくりふりふりする(手はぶらぶらする感じ)

これを1時間ごとに10秒行います。気がついたときにやっていると効果がでてくるそうです。

ふりふりストレッチ、これからの主力になりそうですね。