中高年以降の尿漏れトラブルは、多くのテレビや雑誌で取り上げられ、骨盤底筋を鍛えることで対応できることも知られるようになりました。

しかし、加齢や筋肉のゆるみではなく別の病気が原因で尿モレが起こっているケースもあるようです。

尿が膀胱にたまると、神経を通って情報が脳に知らされられます。脳は、排尿するか我慢するかの判断をして、尿をする場合には尿道括約筋を緩め尿を排出します。

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しかし、尿もれ(尿失禁)は、その仕組みがうまく機能せず、自分の意識に反して尿がモレてしまう病気です。

便漏れとは・・

尿漏れには、
・切迫性尿失禁、
・腹圧性尿失禁
・溢流性尿失禁
・反射性尿失禁
・機能性尿失禁
・夜尿症
などがあります。

治療してもなかなか治らない尿トラブルとして、別の病気が原因となっていることもあります。

それは、脳卒中や脊髄損傷の後遺症や、糖尿病などにより神経が損傷してしまいおこる尿漏れです。この場合には、元になる病気の治療が先決となります。

また、中高年のもう一つの深刻な悩みとしてクローズアップされているのが「便漏れ(便失禁)」です。

便漏れの推定患者数は500万人と言われていますが恥ずかしくて診療も受けてない人も多く、実際には、かなりの人が悩んでいると考えられます。

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便漏れの場合には、ニオイも色もあるので、よけいに深刻です。

埼玉県さいたま市にある指扇病院では、専門外来として排便機能センターを設け、味村俊樹先生が治療にあたっています。

便漏れの原因

便漏れの原因としては、
・トイレまで間に合わなずモレてしまう切迫性便失禁
・知られないうちにモレてしまう漏出性便失禁
・分娩による肛門損傷
・直腸手術、肛門の病気
・神経障害
・過敏性腸症候群
などがあります。

便漏れの検査は、肛門括約筋の強さを調べる直腸肛門機能検査と、肛門括約筋の断裂を調べる肛門超音波検査で行われます。

便漏れの治療法

・お尻の穴の筋肉を強化させる肛門括約筋収縮訓練
・肛門にタンポンを入れるアナルプラグ、
・逆行性洗腸法
・肛門括約筋修復術
・仙骨神経刺激療法というのがあります。

仙骨神経刺激療法(SNM)は、欧米では20年間前から採用されていて、日本でも2014年4月より保険適用になった新しい治療法です。

排便に関係した神経を電気で刺激する装置を、おしりに埋め込み治療する方法です。

アナルプラグ(肛門タンポン)は、便のモレを防ぐ専用のタンポンを肛門の挿入し、便のモレを防ぐことができます。


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価格は、20個入りで6,600円。SやLなどサイズがあるようです。
Lサイズはこちら→ペリスティーン アナルプラグL

肛門タンポンは入浴や水泳でも使用可能で、12時間保つそうですが、はじめて使用する際は、医師の指導が必要とのことです。

生活習慣で便漏れを改善

生活習慣を見直すことで、便漏れを改善できます。

①排便の工夫・・我慢せずトイレに行く。排便の時はいきまない。

②運動・・適度な運動は、身体を健康にし便失禁を改善します
特に骨盤底筋を鍛えると効果があります。

③食生活・・食物繊維質を含んだものを食べる。
飲酒、ビール、カフェインは控える。

尿モレと、便もれの情報は、2014年8月26日 テレビ朝日のみんなの家庭の医学「中高年6000万人が悩む便&尿トラブルの新事実」でも紹介されました。

泌尿器科で治療を受けても、頻尿や失禁が治らなかった男性の原因は「隠れ脳梗塞」だったそうです。

隠れ脳梗塞で、前頭葉に小さな梗塞が起こると排尿ブレーキ信号が弱まってしまい、尿失禁が起こってしまうそうです。

実は、隠れ脳梗塞がある人で、夜間頻尿になる人が約7割尿漏れを起こす人が約4割 もいるとのこと。

見分け方は、動作が鈍くなる、歩くのが遅くなる、食事や着替えに時間がかかるなどの症状が同時におこっているかどうか、だそうです。

尿失禁があり、泌尿器で異常なしと言われ症状が改善しない人はぜひ神経内科で脳のMRIを受けてくださいね。

また、便漏れは、適切な処置をすれば7割の人が改善できるそうなので、お悩みの方は、恥ずかしがらず排便外来のある病院で見てもらってください。