認知症になると、感情が失われ、暴力や暴言など、介護する家族や他人を大きく傷つけてしまいます。

昼夜を問わず繰り広げられる認知行動に、家族は、身も心もボロボロになり、施設にお願いせざるを得ません。

友人の母親が認知症なのですが、身体はとても健康です。しかし、友人は「歩ける認知症ほど、やっかいなものはない・・。早く歩けなくなって欲しい・・」と悲しそうに語ってました。

そんな、認知介護の現場で、今注目されているのが、「ユマニチュード」といわれる、新しいケア方法です。

高齢者とのコミュニケーション手法 ユマニチュードとは

ユマニチュードとは、フランス人のイヴ・ジネストさんが開発した、高齢者とのコミュニケーション手法で、現在、ドイツやカナダなどでも積極的に取り入れられています。

認知症の患者を、人として真正面から接することで心の信頼関係が生まれ、症状が劇的に改善するそうです。

ユマニチュードには、「見る」「話す」 「触れる」の3つの基本の接し方があります。

「見る」・・正面から同じ目線で相手の目を見つめる
「話す」・・相手が気持ちよいと感じるおだやかな口調で話す
「触れる」・・掴むのではなく、動きをサポートするように下から支える。

この3つを実践することで、感情的で攻撃的だった人も徐々に穏やかになり、言葉使いや症状も劇的に改善するそうです。

さらに「立つ」ことを重要視しています。立つことで、筋力や呼吸機関の衰えを防ぎ、意欲を高めるために重要だといいます。

認知症の人と人間として向かい合うことにより、強い信頼関係を築くことで大きな改善が見られるユマニチュードは、日本の介護現場でも大きな期待が寄せられています。

今、日本では、東京医療センターの本田美和子医師が、センターの中で研修が行えるよう準備を進めているそうです。
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認知症のことをよく知ってもらうために、認知症の方の言葉で語るサイト「認知症の語りデータベース」は、2013年7月開設依頼、視聴数80万回再生されているそうです。

認知症の方の気持ちを理解するために、とっても役立つ情報です。お悩みの方は、ぜひご覧になってみてください。