年齢を重ねると膝の痛みを訴える女性が増えますね。

自家培養軟骨ジャック

歳とともにひざの軟骨がすり減ることで症状が出ることが多く、正座ができない、階段を降りられない、痛くて歩けない、立ち上がるときに膝に体重をかけられないなど、誰でも一度や二度は経験したことがあると思います。

また、慢性化すると一生死ぬまで膝の痛みと付き合わなければならず、寝たきりになる可能性もあります。

では、一度すり減ってしまった軟骨は元に戻らないのでしょうか?今までは、諦めるしかなかった膝軟骨のすり減りですが、
再生医療の進歩により、軟骨を培養し移植することができるようになりました。

関節の軟骨には血管がないため、傷ついたりすり減ってしまうと修復能力がなく、なかなか治りにくいとされています。

そこで、広島大学整形外科の越智光夫先生は、患者本人の膝関節から採取した軟骨組織とアテロコラーゲンといわれるものと混合し、立体的に生成、4週間培養し、患者の膝関節に戻す治療を開発しました。

患者本人の組織から培養したものを移植するので、拒絶反応などの心配がないのがありがたいですね。

移植された軟骨組織は、リハビリや運動など刺激を受けると更に活性化し、厚みをまして、本来の軟骨の機能を取り戻すそうです。

この手術は、リハビリあっての成功と言えるので、リハビリが一番大切とされています。

今年、平成25年4月1日から保険適用になりましたが、新たに保険適用となったのは、膝関節の外傷性軟骨欠損症や離断性骨軟骨炎です。また、専門医いること、専用の設備があること、リハビリテーションの施設が充実していることが保険適用の条件です。

現時点では、変形性膝関節症は保険適応外ですが、ひざ痛で苦しむ変形膝関節症の患者数は1,200万人。そのうち、治療が必要とされている人が700万人もいると言われています。

高齢化が進むなか、自家培養軟骨「ジャック」は、変形性膝関節症の1日も早い保険適応が望まれます。