足が熱くて眠れないと言う人の話を聞いたことがあります。夏になると足が火照って布団を掛けることができないのは、誰もが経験しているかと思いますが、そのようなレベルではないようです。

今回、スゴ~イデスネ!!の番組内で、10年前から「足が熱い」症状で悩む男性の病気の原因がようやく判明しました。診断したのは、順天堂大学の総合診療科です。

患者さんは57歳男性で、足の「かかと」から「つま先」が熱くなる症状で苦しんでいました。今まで内科や整形外科などを受診してきましたが、原因不明といわれ、10年間治療を受けることができませんでした。

そこで、男性は、順天堂大学の総合診療科へ。総合診療科とは、幅広い視野で患者の診察を行うことを目的とした診療科です。総合診療科では、専門科の医師との連携で病気の早期発見に取り組みます。

男性は、詳しい問診を行い、病気を絞り込んでいきます。

Q お仕事は? 建設の現場監督
Q お酒は? 1日ビールを1リットル
Q 煙草は? 1日5本
Q 海外渡航歴は? 15年~20年なし
Q どんなとき症状が悪くなるか?
・車を運転して1時間くらいすると足が熱くなる
・雨の日と寒い時は足が熱さを感じる

医師は、このような問診の段階で、いろいろな病気を想定していきます。まず、足の症状が腰から来ているのではないかと判断した医師は、MRIの検査を行いました。

問診の段階で原因を絞り込み、病名確定に必要な患者のみMRIなどの検査を行います。

男性はMRIの検査の結果、坐骨神経痛の症状がありました。腰の骨の一部が神経を圧迫し、足が熱いと言う症状となり現れていたようです。

また、男性のアルコールの摂取量が多いことから、アルコールによる末しょう神経障害の可能性もあるため、血液検査も行いました。

総合診療科で受診した男性の病気の専門が整形外科だとわかり、その場で、整形外科の医師の診断も仰ぎます。整形外科の医師の診断は、とりあえず運動療法で経過を見ると言うことでした。

腹筋運動でお腹の筋肉をつけ、正しい姿勢を保つことで、神経を圧迫しない体にするためです。

血液検査の結果は、問題なし。アルコール性の末しょう神経障害ではありませんでした。

今回の診察にかかったお金は、MRI検査、血液検査、問診で、17620円(推定療養費5,400円含む)でした。

男性の「足に熱を持った感じ」は、腰の神経が圧迫されることで起こっていると言う診断結果でした。その後も男性は、改善に向けて腹筋運動などを続けているそうです。