脳梗塞は、冬の寒いときに起こるもの思っていたところ、意外にも、夏の方が多く発生するそうです。

夏になると、汗を大量にかくため、知らず知らずのうちに身体の中は脱水症の状態になってしまいます。

汗をかく女性

そうすると血液の中もドロドロ状態になり、血管が詰まりやすくなってしまうのです。

脳梗塞には、心臓付近でできた血栓が脳に飛んで血管を詰まらせる脳梗塞症と、脳の血管が狭くなったり血栓ができる脳血栓症があります。

夏場に多いのが脳血栓症です。今まで何事もなく元気だったのに、脱水症状をきっかけに突然起こるので、水分補給には十分気をつける必要があります。

プロレスラー高山善廣さんも試合直後に脳梗塞に襲われました。2004年8月の試合後、突然右手が利かなくなり、勝利者の賞金目録を落としてしまいました。

なんとか控え室に戻ったものの、ドアを空けることができず倒れてしまい、そのまま救急搬送されてしまったそうです。

長島監督や、西城秀樹さんも襲われた脳梗塞。本人も気がつかない、隠れ脱水状態は大変危険です。

便秘や足がつるなどの兆候の発見法や予防法を「主治医が見つかる診療所」で教えてくれました。しっかり覚えておきましょう。

高山善廣選手の脳梗塞とは・・主治医が見つかる診療所

プロレスラー高山善廣さんが脳梗塞に襲われたのが37歳のとき。勝利の賞金を右手に持とうとして落としてしまいました。

そのとき、高山さんは「うわーっ」といいながら、片足を引ずるように歩いて控室に戻ります。

しかし、ドアが開けられず椅子に崩れたときにはろれつが回らず言葉にならなかったそうです。

しかし、意識はしっかりしていて、自分がどんどん壊れていくのが、はっきりわかったそうです。

スタッフは異変に気がつきすぐに救急車を手配。運良く脳神経外科で有名な富永病院が近くにあり、2時間以内にすべて治療が終わったため後遺症もなく助かりました。

高山さんの原因は、肉食、大酒のみ、脱水症だそうです。

プロレスの場合、途中休憩がないため水分補給ができず、どんどん水分が抜けていき脱水状態になっていたのです。

高山さんは、水分補給のためコーヒーを1日10杯、お酒を大量に飲んでいたのですが、それらは利尿作用があるため、水分補給にはならないそうです。(緑茶も同様です)

脱水症状とは

脱水症とは、体重の3%の水分が失われた状態です。夏冷たいものばかり飲む人は、注意が必要です。お腹が冷えて下痢をすると、身体から大量の水分が失われてしまいます。

また、胃が冷えると消化管が固くなってしまうため、吸収がうまくいかなくなってしまいます。

氷水は飲んでいるときは冷たくて気持ちいいですが、しばらくすると内臓を温めるため、逆に身体が熱くなってしまうそうです。

夏の脳梗塞の直前の前兆

・足がつる・・脱水による電解質バランスの異常
・便秘・・体内の水分が失われているため

かくれ脱水

脱水症は、通常体重の3%(60kgで2L)の水分が失われた状態で、めまい、頭痛、発熱などの症状が現れます。

実は、その半分の水分が失われた段階で、すでにかくれ脱水の状態にあるそうですが、症状がでないため気がつかないそうです。

かくれ脱水に気をつけたい日常生活の落とし穴

①睡眠中・・長時間水分の補給が行われていない状態です
②飲酒・・利尿作用強く、飲んだ以上の水分を排出してしまいます
③ダイエット・・食事による水分補給が不十分になります

④プールや海・・水の中でも大量の汗をかいています
⑤運転中・・車内は冷房で乾燥しているので注意が必要です

かくれ脱水の予防法

筋肉は水分を蓄えることができるので、筋肉を付けることが一番です。特に、インナーマッスルには水分を蓄える機能と、水分をつくる機能があるそうです。

かくれ脱水発見法

・梅干しをなめてもツバが出ない
・目が乾く
・汗が粘っこい
・おしっこの色が濃い

降圧利尿剤という血圧を下げる薬を飲んでいる人は利尿作用があるため、かくれ脱水になっていることが多いそうです。

水分の補給のゴールデンタイム

起床:(200ml)、朝食(100ml)、出社(200ml)、昼食(100ml)、
夕食:(100ml)、入浴前(100ml)、就寝前(100ml)、夜中(100ml)
に、合計で1日に1リットルが目安だそうです。

例え、のどが乾いてなくても、夏場はしっかり水分をとってくださいね。特に、中高年世代の方は、お気をつけください。