卵やバター、チーズなどの乳製品は、メタボを気にする中高年にとってあまりおススメできない食品だと思っていましたが、どうやらちょっと違うようです。

タマゴ4個

週刊文春の「タマゴ週4個で糖尿病は防げる」と言う記事を読んで、ちょっと目から鱗でしたので、内容をご紹介します。

発表されたのは、
●卵を週に4個食べる人は、週に1個しか食べない人に比べて糖尿病を発症するリスクが38%も低い
●乳製品を多く摂る人も糖尿病になるリスクが23%低い
と言う物です。

これは、フィンランドで行った心臓病発症のリスク因子を調べる研究で、42歳から60歳の男性2332人を20年間追跡調査した結果、2割弱の432人が糖尿病になっていたと言う結果があるのですが、その全員の食生活や生活習慣の詳細を調査すると、「タマゴ週4個で糖尿病は防げる」と言う結果が出たそうです。

今回の発表では、卵のどの成分がどのようなメカニズムで糖尿病予防に効果があるのかは示されていないので、今後の研究課題になると言うことですが、卵に含まれる成分自体に血糖値の上昇を抑制する効果があるのではないかと推測されるようです。

また、卵に限らず、チーズやヨーグルトなどの乳製品でも同じような結果が出たと言います。

乳製品は、その成分であるトランスパルミトレイン酸がインスリンの分泌を促すほか、中性脂肪を減らし、血圧を下げる働きがあり、ミルクやヨーグルトに含まれる乳糖が、他の糖分に比べると血糖値を上げにくいとされています。

詳しい内容はこちらの記事で紹介しましたが、東海大学の名誉教授大櫛陽一さんによると、「卵と乳製品を食べ続けたからだけではなく、これらを食べることで、結果的に糖質の摂取量が減ったのではないか」と言うことでした。

糖質制限食とは、白米やパン、麺類と言った糖質を多く含む炭水化物を減らし、肉や魚、大豆などのたんぱく質や脂肪分は制限しない食事法です。

糖尿病治療のほかに、ダイエットでの取り入れられている食事法なので、最近人気がありますね。

ただ、糖質制限食を長期に続けた場合の安全性などがはっきり分かっていないので賛否両論ですが、糖尿病境界型(予備軍)の人が糖質制限食を行った結果、正常型に改善しているケースが多いようです。

しかし、卵や乳製品が良いと発表があっても、たくさん食べたからと言ってよりリスクが減るわけではないようです。やはり何事も食べすぎは禁物ですね。

朝食を抜くと3食きちんと食べた場合に比べると昼食と夕食後の血糖値が上がってしまいます。ですから、朝食をきちんと摂ることがとても重要だと言います。

また、炭水化物を摂るときに、乳製品と一緒に摂ると血糖値の急激な上昇を抑制する効果があるので、朝食にパンを食べるときは牛乳や卵を一緒に摂るとより糖尿病予防の効果があるそうです。