今回は、目の特集。中高年世代にとっては、目でお悩みの方は多いはず。特に、最近はパソコンやフマホなど、画面を凝視することが多く目が疲れやすくなってきましたね。

目のシワと目のシミとは 京都府立医科大学 横井 則彦先生

通常の健康な人の場合には、目の表面が涙で守られており、目を常に潤しながら、傷を直したり、栄養を補給したり、感染を予防しています。

しかし、目の表面が乾いてドライアイになると、いろいろな症状がでてきます。

【ドライアイのタイプ】
・涙の量が少なくなるタイプ
・・加齢が原因。ホルモンバランスの影響です。

・涙の蒸発量が増えるタイプ
・・パソコン、コンタクト、エアコンなどの生活習慣が原因です。

基本的に、ドライアイは、点眼液を使い治療します。また、目を定期的に休めたり、目をタオルで蒸したり、加湿器を使ったりなど、生活環境の改善も提案します。

●目のシワとシミ
目のシワは60代以降のほとんどの方に見られる現象で、結膜がたるんで起こる「結膜弛緩症」という病気です。

たるんだ結膜が、下まぶた付近に集まってしまい、これが邪魔して涙の排出に影響を与え、結果、乾き目なのに、涙目になり、異物感や充血、痛みを引き起こしています。

目のシワチェック

・老眼鏡をかけても新聞が見えにくくなった
・朝にゴロゴロした異物感がある
・最近なんだか目が乾く
・目がしょぼしょぼして涙がたくさん出る

ひとつでも当てはまれば、目のシワが原因の可能性があります。治療は、ドライアイと同様点眼薬が基本ですが、それでも改善しない場合には、手術をすることになります。手術をすると見違えるように改善し、再発の恐れもありません。

●目のシミ
目のシミは、どなたにでもあり、通常白目の部分にあり、白く光っているのですが、症状が進むと黄色くにごって盛り上がり、やがては黒目を覆い尽くしてしまう病気になる恐れがあります。

その病名は、翼状片(よくじょうへん)。原因は紫外線です。眼の横方向から入ってきた紫外線が、鼻側の白目と黒目の境界線に集中し、白目細胞が異常増殖してしまうことがあります。

最悪、失明してしまう怖い病気ですので注意が必要です。目のシミや翼状片のようなものを見つけたら即病院へ行くことが大切です。< 対策は紫外線。朝夕は紫外線が強いので特に気をつけること。幅広の帽子やサングラスなどで防ぎます。

視力を向上させるビジョン・トレーニング

北出勝也先生が、眼球の運動機能を鍛えることで焦点合わせや、動体視力、立体視能力、奥行き認識能力などを向上させるビジョントレーニングを教えてくれました。

目を上下左右、斜め、回転させることにより、目の調整機能をアップさせることができます。

基本動作その1 動いているものを捕らえやすくする
①顔を動かさず動いている指先を眼で追いかける
②眼の前で腕を大きく円をかき追いかけます。
③1週したら反対方向、30秒かけゆっくり行います。

基本動作その2 視野を広げる
①指と指との間を40~50cm眼の前に広げ
②顔を動かさずに眼だけを動かす。
③1秒ごとに視点を変え30秒繰り返す。
最初に左右、上下、斜め(右上から左下、左上から右下)

基本動作その3 眼のピントを合わせる
①眼の前に突き出した指先を両目見つめ顔に近づける。
②指が二重になったら止める

この基本動作を続けると、動いているものを捕らえやすく、視野が広がり、ピントを合わせやすくなります。1日5分をめどに続けるといいそうです。

●誰でも簡単にできる目ヨガ 「眼の照氣法(しょうきほう)」

目の緊張をほぐし、簡単にリラックス出来るという「眼ヨガ」を、龍村YOGA研究所 龍村修先生が教えてくれました。

「眼の照氣法(しょうきほう)」
1.手を暖かくなるまでこすり合わせる。
2.温かくなった手のひらをお椀のようにして、まぶたに当てる。
3.手のひらからのパワーを感じながら鼻から息を吸い、眼の疲れや老廃物を出すイメージをしながら、口から息を吐く。

一瞬で視力がよくなるツボは、耳の後ろにあるくぼみを指で刺激します。

「モナリザの微笑み」
仰向けになり全身の力を抜きリラックス、全身の力を抜いて微笑みます。眼と体の疲労回復に効果があります。

「浮きコブラのポーズ」
頚椎のバランス矯正と眼の筋肉をほぐすヨガです。うつ伏せになり、手は胸の横に、つま先は立てた状態。

1.はじめ額をつけ深く息を吸いながら身体を逸らして起き上がる。
2.その状態から息を吐きながらゆっくりと深呼吸しながら
左右に首振り3~4回。肩や首周りの凝りを解消します。

目にもシワとシミがあるなんて、驚きましたね・・。さっそくシミ・シワ対策ですね。