誰もが年を取るとおしっこの問題が出てきますよね。頻尿は女性も男性も経験しますが、前立腺肥大は60代の男性で半数、80代では9割にみられ、その半数におしっこが出にくいなどの症状が現れます。

前立腺肥大症の新薬

そんな前立腺肥大症に日本でも新たな薬が加わりました。

※アメリカでは2011年から、EDの薬と前立腺の薬は同じものが使われているそうです。

日本でも、前立腺肥大の新しい薬として「ザルティア」が4月か5月に保険適応になります。

追記: ザルティアの発売日(保険適応)が決まった記事はこちら

ザルティアは、EDの薬としては「シアリス」と呼ばれ、EDの治療にも用いられます。しかし、ED治療薬となると保険適応ではないようです。まったく同じ薬でも病気によって、自費診療と保険診療に分かれることになります。

シアリスは、ザルティアと同じ仕組みで陰茎周辺の血管の筋肉に作用し、血流を治すことで勃起を促します。

また、この薬には、副交感神経を優位にして尿道や前立腺、膀胱出口付近の筋肉を緩めて排尿しやすくする働きがあり、男性ホルモン薬との併用できると言います。

このように、前立腺肥大症にも新薬が適応になってきましたが、薬では効果が見られない場合、外科的治療があります。

肥大が大きい場合は、開腹手術となりますが、現在は内視鏡を尿道から入れ、肥大部位を内から削り取る電気メスによる「経尿道的前立腺切除術」が一般的です。また、出血の少ないレーザー治療も普及し始めました。

前立腺肥大症は、命にかかわる病気ではないため、放っておく人もいますが、治療をせず放置しておくと膀胱の収縮力が衰えてしまい、手術をしても回復しないケースがあるようですので、注意が必要と言うことです。

前立腺肥大のサプリメント「ノコギリヤシ」について

前立腺肥大には、ノコギリヤシのサプリメントが効果があると言われ、多くの男性が摂取しているようですが、効果はないと言う調査結果もあるようです。

しかし、面白いことに、研究による証拠がでなくても、自分が「効く」と信じる薬を使い続けることでその効果が表れる人もいるのだそうです。プラセボ(疑似薬)効果と言うところでしょうか。

自らの信念に従ってサプリメントを服用し続けることで効果が出ることもあることが、過去の研究で明らかになっているそうです。恐るべしプラセボ効果ですね。

ただし、サプリメントには副作用のあるものもありますので、飲み続けて危険がないのかどうかを確かめる必要がありそうです。

昔から病は気からと言いますが、サプリメントで症状が改善されない場合は、やはり、専門医の診断を仰ぎ、医師の指導の下、きちんと治療をしたほうが良いでしょうね。